両軍ファンも大満足
DeNAは、埼玉西武ライオンズとの3連戦でスペシャルイベント『GET THE FLAG! SERIES 2023』を開催。4日には、1998年の日本シリーズで第3戦に先発登板した三浦大輔監督と当時の西武ライオンズ打線を牽引した松井稼頭央監督が試合前『BACK TO THE 1998 BAYSTARS』と銘打ったイベントで対決した。
背番号18を背負った三浦監督のバックには、サードに進藤達哉現編成部長、ショートに石井琢朗現コーチ、セカンドにロバート・ローズ氏、ファーストに鈴木尚典現コーチ、ライトには佐伯貴弘氏と、98年当時のレジェンドメンバーが固め、ベイスターズファンから歓声が上がると、レフトに陣取ったライオンズファンは当時の松井監督の応援歌で応戦するなど、スタンドも対決ムードが漂った。
初球から三浦監督は外に沈む変化球で空振りを奪い、2球目はスローカーブで幻惑するなど本気モードを披露すると、追い込まれた松井監督も鋭いファールを飛ばすなどスイッチオン。最後は2-2から松井がライトに打球を運ぶと、佐伯氏がボールを見失ってしまいボールはポトリと落ち、どちらが勝者か微妙な状況で夢の対決は幕を閉じた。
イベント前のトークショーでも「このユニフォームを着てここに来られるとは思っていなかった」と周囲に感謝していた佐伯氏は「久々にライトの守備について、1998年シーズンの思い出はもちろん、当時プロに入団して初めてライトの守備についた時の余韻に浸っていたら、思わず打球を見失ってしまいました」と振り返り「ベイスターズファンの皆さんもチームの一員として、健康管理には気をつけていただきながら後輩(選手)たちの背中を押してあげてください」とファンに共闘を呼びかけた。
また進藤達哉氏は「ボビー(ローズ)と久しぶりに会えて非常にうれしく、楽しかったです。三浦大輔監督、松井稼頭央監督が現役当時さながらの真剣対決で良い緊張感の中で守備につかせていただきました。久しぶりにグラウンドで、ファンの皆さまの大歓声を聞けたことがうれしかったです」とコメント。「ファンの皆さまの応援がチームの後押しになると思いますので、引き続きご声援のほどよろしくお願いいたします」と佐伯氏と同様のメッセージをファンに送った。
当時にタイムトラベルしたような横浜スタジアムに、両軍ファンも大満足していた。
取材・文=萩原孝弘