坂口氏も「長く渋い働きをしてもらいたい」とエール
ロッテは5日、敵地での楽天戦に6-7で惜敗。逆転に次ぐ逆転で目の離せないシーソーゲームとなったが、相手を上回る12安打を放ちながらも4つの失策が響き、最後は1点差で敗れた。
取って取られてという展開の中で、打線を引っ張ったのが「9番・右翼」で先発出場した荻野貴司だ。同点に追いつき、なおも一死三塁というチャンスで迎えた第1打席ではレフトに運ぶ勝ち越し適時打を放ち、さらに逆転を許しながら再び同点とした直後の6回表にも二死一・二塁からしぶとくセンター前に落とす安打。この日2本目の適時打を放った。
プロ14年目の今季は好スタートを切ったものの、4月7日の試合で右足を負傷して戦線離脱。実戦復帰が叶ったのは7月半ばのことだった。7月25日からようやく一軍のスタメンに「荻野」の文字が戻り、この日は9番で打線の潤滑油としての働きを果たした。
5日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した平松政次氏は「目一杯やる選手なので、故障が多くてね……」と高いポテンシャルを誇りながらも継続して活躍することができないもどかしさを挙げながら、「チームにとっては離れてしまうとマイナスの多い選手。頼りになる選手が帰ってきましたね」とベテランの帰還に目を細める。
また、同じく番組に出演した坂口智隆氏は「この試合ではポイントゲッターにもなりましたし、塁に出ればまだまだ足を使って走ることができる。こういう選手が9番に入ることによって、下位からの流れが良くなりますよね」とコメント。
続けて「こういう頼れるベテランが下位打線にいるというのは相手も嫌。37歳ですか。長く渋い働きをしてもらいたいなと思いますね」と語り、首位争いのキーマンとして勝負の夏場の躍動に期待を寄せた。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2023』