ヤクルトからドラフト1位指名を受けた専大の西舘昂汰投手（22）が20日、都内で入団交渉に臨み、契約金9000万円、年俸1600万円（金額は推定）で仮契約を結んだ。

　身長188センチの長身から繰り出す角度のあるストレートが武器の右腕。背番号は今季まで高梨裕稔がつけた「14」に決まり、過去には宮本賢治、秋吉亮らが背負った番号に気持ちを高ぶらせた。

　「10番台をもらえると思っていなかったので、すごく嬉しい気持ち。14番はつけたことがない番号。実際にどんな風に見えるか早くユニフォームを着てみたい」

　「プロ野球選手というのは影響のある職業」と実感したという西舘。「みんなが喜んでいた。それがすごく嬉しかった」と、プロになったことで、友達や家族が共に喜んでくれたことに感動を覚えた。

　最速152キロ右腕だが、プロ入り後は「もっと出力を上げて160キロに近いボールを投げられるようになりたい。自分のペースで焦らずにケガなく開幕は一軍でやっていこうと思っています」と決意を述べた。

　早くもチームメイトと交流を果たした。クラブハウスでは青木宣親と遭遇して「ケガだけはするなよ」と言葉をもらった。ベテランからの優しい言葉にチームの雰囲気の良さを感じた右腕。

　ストレートの強さに加え、スライダー、シュート、フォークと変化球のコンビネーションが光る先発候補は、1年目からV奪回を目指すチームの一翼を担えるか期待が高まる。

取材・文＝別府勉