ロッテの来季のコーチングスタッフが29日に発表され、今季限りで現役を引退した三木亮は二軍内野守備兼走塁コーチに就任し、背番号は『72』を着けることが決まった。
三木コーチは13年ドラフト3位でロッテに入団し、現役時代は19年から4年連続で内野の全ポジションで出場する“超ユーティリティープレーヤー”で、途中出場した試合では2019年4月24日の西武戦から無失策を継続したまま現役引退となった。
三木コーチの現役時代のイメージは“ムードメーカー”と思うファンも多いと思うが、“準備”の人でもある。
「この準備をして結果が出なかったら仕方ないというくらいの準備ができれば、いいかなと思う。結果が出る出ないにかかわらず、もっとやっておけばよかったというのが嫌なので、できることはしっかりやって試合に臨みたいと思います」。
ホームゲームでの試合前の打撃練習では、最初にバントを行った後、バスターを行うが、バスターのときも「普通のバスターだったら打たないですけど、バスターエンドランだと想定してやっていた」と、外のボール球に体を投げ出しバットに当てるなど、練習のための練習ではなく、試合を想定した試合のための準備をしていた。
バスターが終わった後は、「ヘッドが先にかえってしまうと、凡打になりやすいというか、ゴロになりやすい。かといってフライを打ちにいっているわけではない。ヘッドを残しながら、やろうとしたら自然と右方向になったと思います」と右方向への打球が多く、レフト方向へ思いっきり引っ張ることは、打撃練習の終盤くらいだった。
こうした試合前の準備を何年も続けていた。今季はファームでの試合前練習で、バント、バスターの後に打撃練習という形で行っていなかったが、「ファームに関しては時間が短いので、そういうこともあってここからの時間(試合前練習後)で、室内に行ってバントをしています。試合前練習のバッティングに関しては時間が短いので、その中でバッティングをしっかりやってという意識ですね」と明かした。
途中出場の難しさについては「試合の展開にもよりますし、流れもあります。勝っていたりしていると、いい流れで行っている中で試合に入っていくので、流れを切らさないようにというか、悪い流れだったら一人で断ち切れるわけではないですが、それぐらいの意識を持ってやっています」と責任感を口にした。
「途中から出ての1打席であったり、スタメンじゃない分、打席も少ない。途中からいく展開になってくると、準備をしっかりしていかないといけない。バッティングにしても守備にしても、練習の1球目をしっかり良い形で入れるように意識しています」。
19年1月の自主トレでは遊撃だけでなく、18年に出場のなかった二塁でもノックを受けていたこともあった。その理由について聞いたときには「いつでも入れるような体の動きというか、確認というかそういうのをしておきたい。ポンと入れられたときに戸惑っている部分があれば、やっぱり駄目だと思う」と、内野の全ポジションでレベルの高い守備を見せる背景にはこういった入念な準備があった。
ファームのコーチというと、将来を担う若手選手が多くおり、非常に重要なポジション。現役時代に自身が経験してきた“準備力”の大切さを若手選手に説いてほしい。
取材・文=岩下雄太
三木コーチは13年ドラフト3位でロッテに入団し、現役時代は19年から4年連続で内野の全ポジションで出場する“超ユーティリティープレーヤー”で、途中出場した試合では2019年4月24日の西武戦から無失策を継続したまま現役引退となった。
三木コーチの現役時代のイメージは“ムードメーカー”と思うファンも多いと思うが、“準備”の人でもある。
「この準備をして結果が出なかったら仕方ないというくらいの準備ができれば、いいかなと思う。結果が出る出ないにかかわらず、もっとやっておけばよかったというのが嫌なので、できることはしっかりやって試合に臨みたいと思います」。
ホームゲームでの試合前の打撃練習では、最初にバントを行った後、バスターを行うが、バスターのときも「普通のバスターだったら打たないですけど、バスターエンドランだと想定してやっていた」と、外のボール球に体を投げ出しバットに当てるなど、練習のための練習ではなく、試合を想定した試合のための準備をしていた。
バスターが終わった後は、「ヘッドが先にかえってしまうと、凡打になりやすいというか、ゴロになりやすい。かといってフライを打ちにいっているわけではない。ヘッドを残しながら、やろうとしたら自然と右方向になったと思います」と右方向への打球が多く、レフト方向へ思いっきり引っ張ることは、打撃練習の終盤くらいだった。
こうした試合前の準備を何年も続けていた。今季はファームでの試合前練習で、バント、バスターの後に打撃練習という形で行っていなかったが、「ファームに関しては時間が短いので、そういうこともあってここからの時間(試合前練習後)で、室内に行ってバントをしています。試合前練習のバッティングに関しては時間が短いので、その中でバッティングをしっかりやってという意識ですね」と明かした。
途中出場の難しさについては「試合の展開にもよりますし、流れもあります。勝っていたりしていると、いい流れで行っている中で試合に入っていくので、流れを切らさないようにというか、悪い流れだったら一人で断ち切れるわけではないですが、それぐらいの意識を持ってやっています」と責任感を口にした。
「途中から出ての1打席であったり、スタメンじゃない分、打席も少ない。途中からいく展開になってくると、準備をしっかりしていかないといけない。バッティングにしても守備にしても、練習の1球目をしっかり良い形で入れるように意識しています」。
19年1月の自主トレでは遊撃だけでなく、18年に出場のなかった二塁でもノックを受けていたこともあった。その理由について聞いたときには「いつでも入れるような体の動きというか、確認というかそういうのをしておきたい。ポンと入れられたときに戸惑っている部分があれば、やっぱり駄目だと思う」と、内野の全ポジションでレベルの高い守備を見せる背景にはこういった入念な準備があった。
ファームのコーチというと、将来を担う若手選手が多くおり、非常に重要なポジション。現役時代に自身が経験してきた“準備力”の大切さを若手選手に説いてほしい。
取材・文=岩下雄太