「気合を入れていきたい」
「今年、一軍での初登板となるので気合を入れていきたいと思います。ここまで二軍では自分のやるべきことをやってこれたと思うので、それをゲームの中でしっかり出せるように頑張ります」。
ロッテの唐川侑己が18時から行われる西武戦で今季初先発する。
唐川は2月25日の韓国ロッテとの練習試合、3月2日の西武とのプレシーズンマッチでの一軍登板はあるが、オープン戦の一軍登板はなし。ファームでは3試合(2先発)・12回を投げ、0勝1敗、2奪三振、0与四球、防御率2.25。
中5日で先発した前回登板の4月5日の西武との二軍戦では、5回・63球を投げ、4被安打、1与四球、1失点。失点したのも連打で崩れたわけではなく、0-0の3回一死一、三塁で長谷川信哉を1ボール2ストライクから141キロインコースカットボールでうまく引っ掛けさせ、遊ゴロに打ち取ったものの、ダブルプレーが取れず三塁走者の生還を許したものだった。
同日の西武戦では15個のアウトのうち9個がゴロアウトで、走者を出しながらも2度の併殺で切り抜けた。球数も3回に23球を投げたが、1回が12球、2回が10球、4回が7球、5回が11球と省エネ投球だった。ファームでの奪三振の少なさは気になるところだが、一軍でも少ない球数でアウトを積み重ねることができるかカギとなりそうだ。
▼ 4月5日の西武二軍戦のイニング別投球数
1回:12球 / 12球
2回:10球 / 22球
3回:23球 / 45球
4回:7球 / 52球
5回:11球 / 63球
昨季途中から先発再転向
唐川は18年途中からリリーフを務めてきたが、昨季途中から先発に再転向。オフの自主トレでは「中継ぎも先発も変わることなくというか、しっかり体を起こして体を強くして、柔らかくしてというところですね」とトレーニングを積んだ。
昨年先発に復帰してからは、カットボール、チェンジアップ、カーブだけでなく、スライダー、スプリットを再び投げ始めるなど、球種が多彩になった。「先発なので変化球でどれくらいカウントを取れるか、その日の調子に合わせて組み合わせてやっていく必要があるので、そこは満遍なくというか、全球種高めていきたいなと思います」。
リリーフの時はカットボールを中心に投げている時期もあったが、先発で目指す投球スタイルはあるのだろうかーー。
「緩急、テンポが大事になるピッチャーかなと思っているので、そこら辺は意識して取り組んでいきたいなと思います」。
今季に向けて春季キャンプでは、「僕自身テーマとして強い真っ直ぐ、強い真っ直ぐがあるからこその緩急であったりというのを一番大事にしている」と話し、「その時、その時で自分ができることをやってチームに貢献できるというのが一番かなと思います」と意気込んでいた。
今季初先発となるマウンドで、これまで取り組んできた成果を出し、チームの勝ちに繋がる投球を期待したい。
取材・文=岩下雄太