いつでもみんなのプロ野球!実況アナルーム5月のテーマは“私の選手との交流”
「たまたま近藤昭仁コーチが外野にノックを打ったり、内野にノックしている野手の返球を受けてすぐにノックができるようにやっていたんですよね。そういうのがまだ許されたというか、今ではとても考えられないことをやっていましたね」。
82歳の大ベテラン・宮田統樹アナウンサーは、「僕はね、どちらかというと今日の苦手なテーマなんですよ(笑)」と話しながらも、横浜、ヤクルト、西武、巨人でコーチを務め、横浜、ロッテ時代には監督を務めた近藤昭仁さんとの交流を、当時を懐かしむように語ってくれた。
「昔ばなしで恐縮ですけど、昔はね、報道陣がグラウンドで試合前の練習でお手伝いができたんですよ。コーチのお手伝いとか、担当チームのお手伝いがね。例えば外野でフリーバッティングの打球を捕ったり、私がやったのはコーチが外野にノックすると返球がくるんです。それを捕って素早く渡して、細かいお手伝いをやれることができたんですよ」。宮田アナが話したグラウンドでノックの返球を受けていたのは今から40年以上前のことだ。
「いつもお手伝いしていると、ご指名がかかるわけ。そういう状況になっていつの間にか、グラウンドにいくと普通にノックの返球を受けるという。そういうような感じでしたね」。
ノックで近藤さんと交流を深めていった宮田アナは、宮田アナの息子が野球をやっていたこともあり、近藤さんからグローブをいただいたという。
「うちの息子・長男が野球をやり始めたら、近藤さんにそんな話をしたところ、近藤さんがかつて使っていた内野用のグラブをあげるよと言われて、いただきました。しばらくそのグラブは大事に使っていましたね。僕も実は草野球のグラブで使って、草野球というと怒られちゃうかもしれないね(笑)。グラブを一つ頂いたりしましたね。バットもいただいたかな」。
情景描写を大事に
あれから40年以上が経ち、現在も現役バリバリで実況を担当する宮田アナ。
「上手に選手から話を聞くというのができなかったような気がして今まで来ているんですけど、実況を中心に細かく、どちらかというとある瞬間は一挙手一投足を伝えながら、昔若い頃よくラジオの場合は右打ちなのか、左打ちなのか、右打席なのか、左打席なのか、ピッチャーなら右投げなのか、左投げなのか、背番号はいくつなのか、細かいところを当たり前のことなんだけど、そんなことを言う必要がないと言う人がいるかもしれないですが、そう言うところもたまに織り交ぜながらそう言う感じですかね」。
今後、どのような実況をしていきたいか、リスナーに向け、「セカンドゴロなのになんでダブルプレーができなかったのか、みていると分かるんですけどね。ゆっくりした打球、高いバウンドで一塁がセーフになったり、時々一塁セーフだけで通り過ぎちゃう。ラジオ聴いている人はなんでダブルプレーができなかったのか思ってしまう。そう言うのを具体的に解説者に聴いてみたり、自分がみて分かるんだったら、高いバウンドで緩いゴロだったのでダブルプレーができませんでしたと聴くと、聴いている人は納得するんじゃないかなと思って、画を描けるような実況をしたいと思います」と、情景描写をきっちりと伝えていく。
前回3月9日に配信した実況アナルームで宮田アナは、「源田の守りで足の運び、三遊間、とって、投げる、そういう彼の上手なプレーをパパッという動きをパパッと伝えたいね」と話していたが、シーズンを開幕し「よくみていますけど、相変わらず上手」と西武・源田壮亮をベタ褒め。
4月25日のヤクルト-広島戦を他局向けに実況した際、「僕は広島戦をあまり見たことないんですけど、矢野。横っ飛びで投げたり、それから強肩。ヤクルトの長岡もいいプレーしましたね。ショートのプレーに注目して、他の球団も見てみたいなと」と、目を輝かせた。82歳まだまだ貪欲だ。
(ニッポン放送ショウアップナイター)