「ミスは減らしていかないと…」
日本ハムは28日、本拠地でのソフトバンク戦に1-5で敗戦。これで引き分けを挟んで今月3度目の3連敗を喫したほか、2位・ロッテと1.5ゲーム差に離されてしまった。
先発は5月30日以来およそ1か月間勝ち星から遠ざかっている山﨑福也。ソフトバンクには今季2勝を挙げていたが、1-1の3回、無死満塁から犠打で勝ち越しを許すと、続く栗原陵矢には二塁方向に平凡なゴロを打たせるも、ここで捕球した二塁手の福田光輝が二塁ベースカバーに入った遊撃手・細川凌平へ逸らして送球してしまう。
細川はこれをジャンプで捕球し二塁アウトを獲得したものの、ここから今度は細川の一塁への送球が逸れて併殺を完成させられず、もう1点を献上してしまった。
さらに5回にも再び一死満塁のピンチを招くと、ここで山﨑は再び栗原を平凡な遊ゴロに打ち取るも、今度はこれを捕球した細川の二塁カバーに入った福田光へのトスがわずかに浮いてしまい、さらにこれを捕球した福田光は即座に一塁へ送球もまたしても逸れて併殺を完成させられず。記録上は遊ゴロだが、さらに2点を奪われた。
記録に残るミスと残らないミスで主導権を明け渡した日本ハムは、その後もソフトバンク投手陣の前にあと一本が出ずに敗戦したが、同日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した野村弘樹氏は「結局ミスでやられた感じですよね、今日はね」と総括した。
併殺を完成させられれば脱出できたピンチから計3点を失っただけに、同じく出演した笘篠賢治氏も「キャッチャーからすると計算してゴロを打たせて切り抜けるっていう計算が全く狂ってしまうんでね。やっぱりこういうミスは減らしていかないと……相手に無駄な失点を与えてしまう」と二遊間のミスに“喝”を入れた。
しかし笘篠氏は続けて内外野複数のポジションをこなした自身の経験から、「やっぱり逆の動きになってくるので難しいですよ」と遊撃と二塁の守備の差を強調し、動きや咄嗟の判断にも差が出てくると解説。
福田光、細川はともにユーティリティープレーヤーとして様々なポジションでの起用が多かったが、「やっぱりセンターラインは1番ボールに関わるポジションなだけに、あんまり(体の)使い方が変わるような守備をするのは難しいんですよ」とフォローした。
「みんなにチャンスを与えているっていう新庄監督の采配は分かるんですけど、やっぱりその選手選手の特徴も頭に入れながら……。二遊間はコンビネーションのプレーが多いので、色々コロコロ変わってしまうと難しくなってしまうんですよね」と語り、高度な連携や守備に関与する確率の高い二遊間だからこその難しさから、ある程度ポジションを固定して起用すべきとの見立てを示した。
この日はともに無安打のまま、6回の守備から途中交代を命じられた福田光と細川。ミスが失点に直結しただけに悔いの残る試合となったかもしれないが、それでも両名の活躍で勝利した試合も多くある。この課題を克服し、壁を乗り越えた姿を引き続き楽しみに待ちたい。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2024』