今季からファームに新規参入したくふうハヤテベンチャーズ静岡は、前半戦を終了した時点で、75試合20勝49敗 勝率.290のウエスタン・リーグ6位だ。

　このチームに15年〜22年までDeNAに所属していた倉本寿彦もプレーする。現役時代は近鉄で投手として活躍し、オリックス、ヤクルト、中日でコーチを経験赤堀元之監督が言う「育成、再生、勝利へ向かっての実戦」のチームになぜ新規参入球団でのプレーを選択したのかーー。

　「それが魅力でお願いしたんですけど僕は、ゼロからスタートするというのと。一回、僕もクビになってますし、もう一回挑戦したいという新たな気持ちで、こんなゼロからスタートするとかに、立ち会えるということは野球人生ないと思うので、これは今しかないと、いい経験させてもらってます」。

　現状については「自分にフォーカス、ベクトルを合わせて、周りもいろいろありますけど、打席に立ったら自分の空間に集中できているというのが今いいのかな思います」とし、「喜びをしっかりかみしめて、毎日できてます」と語った。

　ファームの試合後も後輩選手のバッティング練習を見つめる姿がある。「上を目指している選手が多くて、時にはプロとの差を感じることがあると思うんですけど、そういう時に寄り添ってプラスになれるような存在でいたいなと思いますけど。僕もくじけそうになるときもありますけど、若い子が頑張っているので僕も刺激受けて頑張っています」。

　「声とかで引っ張るタイプではないので、プレーで、姿勢でちょっとでもプラスになればいいかなと。年長者なので、周りの若い子にもプラスになるようにと思いながらやってはいますけど」。

　赤堀元之監督も前半戦活躍した選手の一人として倉本の名前を挙げた。後半戦に向けて「チーム自体も力がついてきて、戦えるところまできているので、もうちょっと勝ちたいなというのもあるので、ちゃんとフルで出られるように頑張りたいなと思います」と意気込んだ。倉本寿彦選手の新規参入球団での、そして、NPBへの挑戦は続く。

（ニッポン放送ショウアップナイター取材班）