ニュース 2024.09.23. 08:32

ロッテ・唐川侑己、今季安定した投球を支えるカットボール「他のピッチャーで言えば真っ直ぐが良いと同じように…」

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ロッテ・唐川 (C)Kyodo News
 「いつも通り初回から自分のピッチングをすることを心がけて、打者1人1人しっかり対峙していきます。大事な試合が続くので、しっかりとチームの勝利に貢献できるように頑張ります」。

 ロッテの唐川侑己は17時から行われる楽天戦に先発する。

前回登板オリックス戦


 前回登板の10日のオリックス戦では、5回・76球を投げ、5被安打、3奪三振、1与四球、1失点で3勝目を手にした。

 オリックス戦では立ち上がりからカーブが多く、0-1の2回一死走者なしで来田涼斗に1ボール2ストライクから4球目の119キロ縦に落ちるカーブで空振り三振が良かった。唐川本人も「コース、高さも理想的な打ち取り方ができたカーブだったかなと思います」と振り返った。カーブは縦気味に落としている時もあるように見えるが、「縦のイメージを持っています」とのことだ。

 チェンジアップも0-1の3回先頭の横山聖哉に、1ボール1ストライクから3球目の外角に空振りを奪ったボールが良い抜けだった。

 「(チェンジアップの)投球数自体は多くなかったのかなと思うんですけど、バッターの狙い球によって外せる球だと思うので、そう言った意味ではいいカウントの取り方ができたかなと思います」。

 4回以降、割合が増えたスライダーについては「スライダーもチャレンジ中なので、どんどん良くなって手応えが一応あります」と好感触。

 気になったのが、3-1の4回二死一、二塁で若月健矢に2ストライクから3球目に投げた135キロ縦に落ちるスライダー。もっと多く投げていきたい球種のひとつなのだろうかーー。

 「というよりも、場面によってコースにきっちり投げるだとか、というのを大事にしているので、低めにと思えばそういう球になるというところですね」。

 縦のスライダーは腕の振りで落ちているわけではないのだろうかーー。「そうっすね、特に変えているというか、意識の中でどうするかという感じですね」。

 自身の最大の武器であるカットボールに関しては「軸になるので悪くはないですけど、それベースで次に何にするかという段階で今は考えられている。ベースとしては悪くないのかなと思います」と明かした。

 初回、先頭の廣岡大志に2ボール2ストライクから空振り三振に仕留めたインコースの143キロカットボールは浮き上がっていた。「球自体どうこうというよりも強さを一番大事にしているので、初回に関してはコース、高めだったんですけど、コースにしっかり投げられたのでいい球だったと思います」。

 今季はファームでも一軍でも試合をしっかりと作っている。カットボールが良いことも関係しているのかーー。

 「そうですね、他のピッチャーで言えば真っ直ぐが良いと同じように、他の球の活かし方も変わってくると思うし、そう言った意味ではカットボールは安定して投げられているのかなと思います」。

投球スタイル


 今季の唐川は、8月28日の西武戦では序盤チェンジアップが多かったが、途中からチェンジアップの割合を減らしたり、9月10日のオリックス戦では4回以降はスライダーの割合を増やしたりと、投球の幅が広がったように見える。その時にいい球を選択して投げているのだろうかーー。

 「そこは結構キャッチャーとの共同作業ということで、キャッチャーとの意思の疎通はできているかなと思います」。

 意思疎通や危機察知能力が上がった要因は「経験といったら偉そうですけど、(リリーフに配置転換した18年途中より前)その時よりは長く野球をやっていますし、中継ぎも経験しました。そういったところが活きているのかなと思います」と分析し、「(佐藤)都志也にしても田村にしてもコミュニケーションをとってくれるので普段から話はしやすいので、そこら辺が要因かなと思います。どちらかといったらキャッチャーの要因かなと思います」と捕手陣に感謝した。

 残り試合が少なくなり、負けられない戦いが続く中で先発マウンドを託された。「クライマックスの争いもありますし、本当にみんなで一丸と戦っていくゲームにどんどんなっていくと思うので、その中で先発したら自分の役割をしっかりゲームを始める、進めていくことだと思うので、それだけに集中してやっていきたいなと思います」。

取材・文=岩下雄太

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