中村亮「獲ってくれた恩を絶対にプレーで返したい」
地元千葉県出身のロッテ・中村亮太と立松由宇は、大好きな千葉ロッテマリーンズでプレーできる喜びを噛み締めて、石垣島春季キャンプに臨んでいる。
ソフトバンクを戦力外となり、今季育成選手として加入した中村は「野球を始めた小学校3年生ときに初めてマリンスタジアムに行って亮太とアルファベットをアイロンでくっつけて、その時によく応援していた時のままのユニホーム。あの時、球場に応援に行っていた時の格好で野球をやって、鏡でユニホーム姿を見たときにファンの人かなみたいな感じがありましたね」と石垣島春季キャンプ初日となった1日、ピンストライプのユニホームでプレーした時の感想を口にした。
学生時代にファンだった選手について訊くと、「最初は西岡剛さん」と話し、「野手は今江さん、サブローさんは二軍の監督をやっているので、石垣と都城で分かれてしまってまだ挨拶ができていないです。この間、挨拶させてもらった福浦さんもその世代だったので、すごいなみたいな。ゲームをやるとなってもロッテを使っていたので、その時に使っていた選手がコーチでいるというのはすごいなみたいな」と目を輝かせた。
それだけに、ファンだったマリーンズで活躍したい、ZOZOマリンスタジアムのマウンドに立ちたい思いは強い。
「自分が投げる時は相手の応援なんですけど、ベンチ帰った時にあの応援を聞きながら、あのマウンドに立てる。最初はウキウキになるんじゃないですかね」。
中村はチームに3人おり、マウンドに上がる際のファンからのコールが“中村”になるのか、“亮太”になるのか、はたまた別のコールでマウンドに上がるのか気になるところ。
「亮太が無難なんじゃないかなと思います。でも武内くんも名前が涼太なので、そこのニックネームというのが誰かに決めてもらえれば。亮ちゃん、亮ちゃんとコーチが呼んでいるので、亮ちゃんになるのかなと思いながら、今を迎えています」。
「本当に学校も放課後で野球やるという時もマリーンズのユニホーム着てやっていたので、それがプロとして現実となってユニホームを着て、ロッテさんで野球ができるというのは、1度ホークスをダメになってしまって死んだ身からしたら、本当にまた野球ができる環境。大好きだった地元のロッテでプレーできるというのは、本当に感動しましたし、獲ってくれた恩を絶対にプレーで返したいので、まずは開幕一軍に行けるように」と、マリーンズでプレーできることに感謝している。
立松「大好きな球団で大好きな野球ができている」
ドラフト6位で入団した立松は昨年12月に行われた新入団選手発表会で、「日本生命からロッテに変わりましたけど、地元千葉県で野球できるのがすごく嬉しいですし、昔から好きな球団だったので、最後こういうふうにロッテと縁があって野球ができるのはめちゃめちゃ嬉しい気持ちでいます」と喜んだ。
立松は新入団選手発表会だけでなく、取材のたびに「大好きな球団で大好きな野球ができている」ということを口にしている。
石垣島春季キャンプ初日、ピンストライプのユニホームを着て練習した。「憧れていたユニホームではあるので、着た瞬間の緊張感もありますし、ずしっと重みも少し感じることはありましたね」と振り返る。
立松もまた、中村亮と同じく、「西岡選手、福浦選手のユニホームを着ていた記憶があります」と学生時代ピンストライプのレプリカユニホームを着てZOZOマリンスタジアムで応援していた。「今江選手もめっちゃ好きだったです。たまに見せるセーフティバントとか好きだったですね」と興奮気味に話した。
大好きな球団でプレーする2人は同じ“98年世代”。現在育成選手である中村亮は1日も早く支配下選手となり、立松も競争を勝ち抜いて、大好きなピンストライプのユニホームでマリンスタジアムのグラウンドで躍動したい。
取材・文=岩下雄太