使う子どもがカッコイイと思えるギアが大前提
まず、野球ギアを購入する際に一番重要な点は『使う子どもがカッコイイと思うギアを買うこと』だと池北さんは断言します。
「例えばグラブなら〇〇〇のメーカーが絶対良い、そう親御さんが決めつけてしまうケースがあります。でも、使うのはお子さん自身。使う本人が一目惚れしたギアを購入することができれば、ギアへの愛着も自然と湧いてきますし、野球への興味もかきたてられるものです」。ファッションと同じで、野球ギアも直観が大切。その上で、多くの親御さんが間違った知識で、ギア選びをしているのも現実です。自分が間違ったギアを選び、お子さんに使わせていないかぜひチェックしてみてください。
グラブは小さいほど捕球の難易度は上がる
野球初心者のお子さんはまだ身体も小さいことでしょう。グラブをはめる手も勿論小さい。ですが、手が小さいからといって小さいグラブを購入するのは間違い。「考えてみるとわかるのですが、ボールの大きさというものは変わりません。グラブが小さければ、捕球する面は小さくなるわけです。初心者ですからボールを捕ること自体が難しいわけです。それに加え、グラブを小さくするなんで言語両断ですよ」(池北氏)
「初心者にオススメなのは「SSKのスーパーソフト」(定価12,800円+消費税)。良質な革を使い、柔らかさと耐久性の両立に成功したベースマンでも人気シリーズ。捕球のし易さにも定評があるので最初のグラブに最適なモデルのひとつです」
できるだけ長く、重いバットを選ぶべき
グラブと同じで、お子さんの身体が小さいからといって、バットも短く軽いのをどうしても選びがちです。「振れないからといって軽いバットを選んでいては一生振れるようにはなりません。最初は触れなくて当たり前。振っていくうちに力もつき、段々と振るコツを身体が覚えていきます。ですから、少しでも長く、重たいバットを最初から選びましょう。そしてバットは持つだけではなく、実際に振ることが大切。もしバット選びに困ったら、店員さんの前で実際に振り、適したバットを選んでもらいましょう」(池北氏)
「初心者にオススメなのは「イーストンのS3」というバット(定価9,800円+消費税)。打感音が非常に良く、ボールがバットに当たる喜びを感じられる一品。まずはこのバットで振ることの楽しさを身につけるのもいいでしょう」
現代の子どもは足の横幅が狭いので要注意
すぐ大きくなるから…そう思い、スパイクは大きめのサイズを買う親御さんが多いですが、スパイクはジャストフィットで履くことがケガの防止になり、パフォーマンス向上にも繋がります。「足のサイズが合っていないと、踏ん張りが効かず怪我の恐れがあるので注意しましょう。また、子どもは紐を結ぶのが難しいと思うので、マジックテープのタイプで構わないと思います。今は23cmくらいでもマジックテープのスパイクが販売されていますよ」。
「初心者にオススメなのが「アシックスのファイブラッシュ」(定価5,000円+消費税)。マジックテープタイプで、値段もお手頃。スパイクは長く履き続けるものではなく、消耗品と割り切って購入しましょう」
次回は野球を始めて年数が経つ、小学校高学年、または中学生向けのギア選びについて紹介していきます。(取材・写真:児島由亮)