「あいさつの強制」はスタッフの自己満足
私は「指導者の心がけ次第」だと思います。
コーチと選手がグラウンドで朝のあいさつをする時は、
(1)選手が「●●コーチだ」と当該コーチの存在を認識する
(2)認識した選手は「●●コーチ、おはようございます」と伝えることで「誰が来たかを認識している」という意思表示と自分がそこに居るというアピールを行う。
(3)選手は自分から声をかけることで「状況把握の早さ」「意思表示の積極性」を示す。
(2)認識した選手は「●●コーチ、おはようございます」と伝えることで「誰が来たかを認識している」という意思表示と自分がそこに居るというアピールを行う。
(3)選手は自分から声をかけることで「状況把握の早さ」「意思表示の積極性」を示す。
これくらいの情報量が飛び交います。
ここには「注意力や観察力」「意思表示を行う積極性」「他人との意思疎通するコミュニケーション力」などの要素があります。いずれも野球選手として重要な要素です。
あいさつができて野球が下手な子は持ち前の「観察力」「積極性」「コミュニケーション力」がプレーに活かせていない可能性もあります。技術指導すれば「注意力の高い」「積極的」「他者との連携が上手」といったプレーができるようになるはずです。
「あいさつをちゃんとやる選手は野球が上手くなる」が実証されれば、他の選手も能動的にあいさつをするようになるのではないでしょうか?
さりげなくグラウンドのゴミを拾うような選手はプレー中の状況判断も正確です。やはりそういった姿勢の選手は必ずプレーに現れます。
「チームの決まりだからやる」というのも考え方として間違いではないですが、「決まりだから」という要求の仕方は、選手が受動的になってしまいます。
指導者は選手にあいさつを要求するのであれば「あいさつができる→野球が上手くなる」の道筋をつけることも指導者の使命だと思います。
形式だけの「あいさつの強制」は、スタッフの自己満足に過ぎないと思います。
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著者プロフィール
著者:廣川寿(ひろかわひさし)愛媛県出身。松山北高校時代に投手として選抜高校野球(春の甲子園)に出場。甲南大学時代は投手として阪神大学野球連盟の数々の記録を塗り替える。社会人野球まで投手として活躍。自身の息子が少年野球チームに入部したことをきっかけに学童野球のコーチとなる。現在は上場企業の管理職として働く傍ら、横浜港北ボーイズのコーチとして「神奈川NO.1投手の育成」を目標に掲げ、中学生の指導に情熱を注ぐ。