ニュース 2018.08.16. 13:48

【少年野球2.0】中学時代は楽しく、のびのびと、京都ポニー球団の取り組み(前編)

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息子を少年野球に入れようとしたら奥さんが猛反対

京都ポニー球団の会長で、日本ポニーベースボール協会関西連盟連盟長の本田達弥さんは、自身も少年硬式野球からスタートし、実業団でもプレーした。

「私の少年硬式野球時代のチームメイトの中には、のちにロッテ、巨人などで活躍した左腕の藤田宗一投手がいました。私は社会人野球まで選手生活を続け、引退しました。
長男が小学1年生になって、私と同様少年野球をさせようと思ったのですが、家内が猛反対したんです。同級生のお兄ちゃんが行っていたので、家内はその話をお母さん仲間から聞いていたのですが、私が息子を行かせようとしていたチームは親が監督やコーチの朝食や弁当を作らなければならない。しかも朝食は、サンドイッチを一口サイズに切らないとだめだと。
私はそういう事情は全然知りませんでした。私が子供の時分はそういうのはなかったのですが、ずいぶん変わってしまったんですね。

 
そこで私の同級生で、今、京都ポニーの監督をしている今村充さんがやっている別の少年野球チームに息子を預けたのですが、そのリーグも随分スパルタ式で、乱暴な運営方針でした。ついていけなくて総監督、監督ともどもチームがその団体を抜けてしまったんです。
 
このチームをどこに加盟させようかと思っているときに、西宮市にポニーリーグのチームができて、関西の連盟も発足しました。
ポニーリーグは私が子供のときには関西にいくつかチームがあったので、知ってはいました。
そこで連盟に相談したところ、ぜひ、京都でポニーリーグのチームを作ってほしいということになって、6年前に立ち上げました。

ポニーのチームはその当時、関西に3チームあったのですが、2つがなくなって、新しく神戸にチームができて、今は関西は2つだけです。
数が少ないので、いろいろ難しいことはありますが、ポニーリーグの運営方針に私は賛同しています」

ポニー独特の指導方針

「ポニーのいいところは、チーム同士、監督さん同士が凄く仲がいいことですね。うちのチームは発足してから全国大会に招待されましたが、チーム運営のことなど親身になって相談に乗ってくれました。
チーム同士はライバルのはずですが、ぎすぎすしていないんですね。目先の勝利を追い求めない方針があるからだと思います。
 

ポニーの野球のスタイルにはいくつかの特色があります。
先発した選手は、一度ゲームから退いても、再度出場できるリエントリー制度があります。失敗した子供にすぐにチャンスを与えることができるんですね。
また、ベースコーチには選手ではなく、監督やコーチが立ちます。他のリーグでは控え選手がコーチになりますが、選手はプレーをするもの、ベースコーチをさせるために選手を育成しているのではない、という考えからきています。
アメリカや諸外国でも、選手ではなく監督やコーチがベースコーチをしています。

試合ではもちろん、勝利を目指しますが、それが第一ではありません。無理に勝利を求めることはありません。ポニーに加入した当時は、他のリーグとのギャップを感じましたし、葛藤もありましたが、今は理解しています。
うちのチームではお茶当番などの親の負担は一切ありません。お手伝いはしていただいていますが、強制ではありません。できる範囲で、というところです」
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