ウォームアップを行う4つの目的!
(1)体温・筋温を上昇させ、柔軟性を高める
軽い運動を行うことで体温や筋温(筋肉の温度)が上昇し、体の柔軟性が高まります。また関節のもつ可動域(関節の動く範囲)をより大きくすることができます。関節可動域が狭い状態で激しい運動をしてしまうと、筋肉に大きな牽引ストレス(引っ張られる力)がかかりやすくなります。(2)血流を良くして運動に適した体を準備する
運動を始めると体が熱くなり、しばらくすると呼吸の数や量、心拍数などが上がって、酸素を体により多く取り込むようになります。こうした作用が起こるまでには数分程度のタイムラグ(時間差)が発生するため、前もって体を動かしておくと、メインの運動を行うときにはより多くの酸素を取り込みながら動けるようになります。(3)神経の働きを良くする
ウォームアップは体だけではなく、脳の中枢神経を刺激して運動時の反応を高めることにつながります。また体温・筋温が上がると神経の伝達速度が高まるため、脳からの運動命令を素早く筋肉へ伝えて動かすことができるようになります。(4)心理的な準備
運動を始めるとホルモンの一種であるアドレナリンがより多く分泌され、交感神経を刺激して、運動に対する心理的な準備が整います。このように見ていくと、ウォームアップは単に体を温めるためて筋肉や関節を動かしやすくするだけではなく、体を動かすための脳にも作用し神経伝達を促すことにもつながります。また心の準備としてもウォームアップは欠かせないものです。ウォームアップを省略してメインの運動に入るのではなく、適切なウォームアップを行って心身ともに準備を行うようにしましょう。
こちらでも詳しく紹介されています!
■タイトル:「基礎から学ぶスポーツセルフコンディショニング」
■発行元:日本文芸社
■著者:西村典子
■価格:1728円
■頁数:256頁
著者プロフィール
アスレティックトレーナー/西村典子(にしむらのりこ)
日本体育協会公認アスレティックトレーナー、NSCA-CSCS、 NSCA-CPT。東海大学スポーツ教育センター所属。高校、大学など学生スポーツを中心としたトレーナー活動を行う一方で、スポーツ傷害予防や応急処置、トレーニングやコンディショニングに関する教育啓蒙活動を行う。また一般を対象としたストレッチ講習会、トレーニング指導、小中学生を対象としたスポーツ教室でのウォームアップやクールダウンといったさまざまな年齢層への活動がある。一般雑誌、専門誌、ネットメディアなどでも取材・執筆活動中。
大阪府富田林市出身。奈良女子大学文学部教育学科体育学専攻卒。
日本体育協会公認アスレティックトレーナー、NSCA-CSCS、 NSCA-CPT。東海大学スポーツ教育センター所属。高校、大学など学生スポーツを中心としたトレーナー活動を行う一方で、スポーツ傷害予防や応急処置、トレーニングやコンディショニングに関する教育啓蒙活動を行う。また一般を対象としたストレッチ講習会、トレーニング指導、小中学生を対象としたスポーツ教室でのウォームアップやクールダウンといったさまざまな年齢層への活動がある。一般雑誌、専門誌、ネットメディアなどでも取材・執筆活動中。
大阪府富田林市出身。奈良女子大学文学部教育学科体育学専攻卒。