早稲田大学のOBが中心となって行われている今回のイベントは二年前から行われているもので、今年で3回目を迎える。一昨年行われた第1回目のイベントには和田毅(ソフトバンク)、青木宣親(当時アストロズ/現ヤクルト)などプロ野球で活躍する早稲田大学のOBも参加したが、今回のイベントにも斎藤佑樹(日本ハム)、重信慎之介(巨人)、東條航、丸子達也(JR東日本)、そしてこの秋まで主将をつとめドラフト会議でロッテから3位で指名された小島和哉が参加した。
シーズンオフのこの時期は現役選手が全国で野球教室を開催しているが、このイベントは少し趣旨が異なる。野球の技術を伝える、指導するのではなく、あくまで一緒に野球の楽しさに触れてもらうということをテーマにしているのだ。そのためイベントで行われるのはあくまで野球に類似した「あそび」。難しいルールを省略し、子どもにも理解しやすい工夫が凝らされたゲームとなっている。
過去二年間も行ってきたこのイベントだが、今年は昨年とは大きく異なる点がある。それは参加する子どもの対象を『“野球チームに所属していない”小学3年生~6年生の男女』としたのだ。もっと年齢の低い未就学児に対して野球を体験してもらうイベントは少なくないが、この年齢層のチームに所属していない子どもに絞ったイベントというのは他にも類を見ないものであろう。今回このターゲットに絞った理由をイベントの発起人である大渕隆氏(日本ハムファイターズスカウト部長)と、運動指導や子育てについて研究している勝亦陽一氏(東京農業大学准教授)はこのように話した。
大渕「今回参加しているお母さんに話を聞いてみたとこと、(お子さんは)もともとチームに入っていたのですが受験勉強のために少しお休みしますと言ったら、チームからは毎回来られないなら辞めてくださいと言われたそうなんですね。そういう話からもチームに入ることのハードルが高くなっているのが現状だと思います。あそび感覚ではやりたくてもやれない。だから今回はあえて現在チームに所属していない子どもを対象にしました。今は“やる”か“やらないか”しか選べない。これは野球に限らずそうなっていて、なんでも習うものになっています。でも本来スポーツはあそびのはずで、あそびの中から工夫が生まれると思うんですよね。大きな話をすると野球だけの問題ではなく社会的な問題だと考えています」
勝亦「今までも保護者や子どもに対してなぜチームに入らないのか調査していて、その結果から見ても時間や場所がないことは明らかだと思います。だからこのイベントだけではなく、大学のリーグ戦でグラウンドを使わない期間を利用してこの安部球場を開放する試みを行っていて、今年も年8回実施しました。そうやって継続して行っていくことが重要だと考えています」
子どもの募集については西東京市の小学校へのチラシ配布、SNSを使って行い、当初は苦戦したものの最終的には募集人数を上回る応募があったという。この日も最終的には163人が参加し、そのうち136人がチームに所属していない、本格的な野球を経験しない子どもたちだった。
シーズンオフのこの時期は現役選手が全国で野球教室を開催しているが、このイベントは少し趣旨が異なる。野球の技術を伝える、指導するのではなく、あくまで一緒に野球の楽しさに触れてもらうということをテーマにしているのだ。そのためイベントで行われるのはあくまで野球に類似した「あそび」。難しいルールを省略し、子どもにも理解しやすい工夫が凝らされたゲームとなっている。
過去二年間も行ってきたこのイベントだが、今年は昨年とは大きく異なる点がある。それは参加する子どもの対象を『“野球チームに所属していない”小学3年生~6年生の男女』としたのだ。もっと年齢の低い未就学児に対して野球を体験してもらうイベントは少なくないが、この年齢層のチームに所属していない子どもに絞ったイベントというのは他にも類を見ないものであろう。今回このターゲットに絞った理由をイベントの発起人である大渕隆氏(日本ハムファイターズスカウト部長)と、運動指導や子育てについて研究している勝亦陽一氏(東京農業大学准教授)はこのように話した。
大渕「今回参加しているお母さんに話を聞いてみたとこと、(お子さんは)もともとチームに入っていたのですが受験勉強のために少しお休みしますと言ったら、チームからは毎回来られないなら辞めてくださいと言われたそうなんですね。そういう話からもチームに入ることのハードルが高くなっているのが現状だと思います。あそび感覚ではやりたくてもやれない。だから今回はあえて現在チームに所属していない子どもを対象にしました。今は“やる”か“やらないか”しか選べない。これは野球に限らずそうなっていて、なんでも習うものになっています。でも本来スポーツはあそびのはずで、あそびの中から工夫が生まれると思うんですよね。大きな話をすると野球だけの問題ではなく社会的な問題だと考えています」
勝亦「今までも保護者や子どもに対してなぜチームに入らないのか調査していて、その結果から見ても時間や場所がないことは明らかだと思います。だからこのイベントだけではなく、大学のリーグ戦でグラウンドを使わない期間を利用してこの安部球場を開放する試みを行っていて、今年も年8回実施しました。そうやって継続して行っていくことが重要だと考えています」
子どもの募集については西東京市の小学校へのチラシ配布、SNSを使って行い、当初は苦戦したものの最終的には募集人数を上回る応募があったという。この日も最終的には163人が参加し、そのうち136人がチームに所属していない、本格的な野球を経験しない子どもたちだった。