【1】腰椎が反らないようにする
仰向けになって両足を挙げ、そこから地面近くまで膝を伸ばしたまま足を下げる腹筋運動は、行っているうちに腰椎部分が反りやすくなります。自分でコントロールできる負荷であればまだしも、補助者が足を大きく押し出すように負荷をかけてしまうと腰を痛める要因ともなってしまいます。
またこのトレーニングではもともと腰に不安のある選手はさらに痛みを覚えることも多く、強化によるメリットよりもケガを引き起こすデメリットが高くなるので注意しましょう。
下腹部の腹筋を鍛える場合は股関節と膝関節を曲げ、膝の曲げ伸ばし運動を行うようにしましょう。
【2】スタビリトレーニングでも姿勢を意識する
体をある姿勢で一定に保つスタビリトレーニングは体幹トレーニングとしてよく用いられるものですが、こちらも姿勢が崩れてしまうと腰痛などを引き起こします。腕立て伏せの状態でキープするプランクは横からみて体が一直線になるように保つようにします。腰が反ってしまう状態を長い時間キープしていてはトレーニングによってケガをしてしまうことにつながるので注意しましょう。
筋力的にその姿勢が保持できない場合は、膝をついた姿勢で行っても構いません。腰椎が反らないようにすることの方が大切です。
【3】腹筋と背筋のバランスを考える
体幹の前と後ろ、腹筋と背筋のバランスについても考えてみましょう。背筋は腹筋に比べて大きな力を発揮しやすく、また常に姿勢を維持するために緊張している筋肉です。
一方、腹筋は意識して力を入れないと姿勢が崩れてしまうことからもわかるように、背筋に比べてより鍛える必要があります。
また前後だけではなく、体を横に倒すときに使われる腰方形筋(ようほうけいきん)や腹斜筋などを鍛えると、体の前後だけではなく左右のブレを少なくし動作の安定性に貢献しますので、ぜひあわせてトレーニングを行うようにしましょう。
こちらでも詳しく紹介されています!
■タイトル:「基礎から学ぶスポーツセルフコンディショニング」
■発行元:日本文芸社
■著者:西村典子
■価格:1728円
■頁数:256頁
著者プロフィール
アスレティックトレーナー/西村典子(にしむらのりこ)
日本体育協会公認アスレティックトレーナー、NSCA-CSCS、 NSCA-CPT。東海大学スポーツ教育センター所属。高校、大学など学生スポーツを中心としたトレーナー活動を行う一方で、スポーツ傷害予防や応急処置、トレーニングやコンディショニングに関する教育啓蒙活動を行う。また一般を対象としたストレッチ講習会、トレーニング指導、小中学生を対象としたスポーツ教室でのウォームアップやクールダウンといったさまざまな年齢層への活動がある。一般雑誌、専門誌、ネットメディアなどでも取材・執筆活動中。
大阪府富田林市出身。奈良女子大学文学部教育学科体育学専攻卒。
日本体育協会公認アスレティックトレーナー、NSCA-CSCS、 NSCA-CPT。東海大学スポーツ教育センター所属。高校、大学など学生スポーツを中心としたトレーナー活動を行う一方で、スポーツ傷害予防や応急処置、トレーニングやコンディショニングに関する教育啓蒙活動を行う。また一般を対象としたストレッチ講習会、トレーニング指導、小中学生を対象としたスポーツ教室でのウォームアップやクールダウンといったさまざまな年齢層への活動がある。一般雑誌、専門誌、ネットメディアなどでも取材・執筆活動中。
大阪府富田林市出身。奈良女子大学文学部教育学科体育学専攻卒。