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子どもがケガ! 初期の応急手当て「RICE」ができていますか?

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RICEとは基本的な4つの対応法を理解しやすく覚えるために、英語の頭文字をとったもので、安静(Rest)、冷却(Icing)、圧迫(Compression)、挙上(Elevation)の4つを表します。それぞれを確認してみましょう。

【1】安静(Rest)

これは体を動かさずに横になるということではなく、患部(=ケガをした部位)を動かさないよう、安静状態に保つという意味です。患部を無理に動かすと状態が悪化してしまいますので、なるべく動かさないように固定などを行って、安静を保ちます。

【2】冷却(Icing)

患部を氷や氷水などで冷やします。冷やすことによって患部の毛細血管が収縮し、出血を抑えて腫れや痛みなどの炎症症状を抑える効果が期待できます。実際の方法としては氷などを用いて患部を約20分〜30分ほどかけて冷やします。時間の経過とともに皮膚の感覚は、冷たくて我慢できない感じ→ヒリヒリする感じ→しびれて感覚がなくなる感じ、と変化します。目安としては感覚がなくなってから5〜10分ほどたったら一度アイシングを終了するようにしましょう。これは冷却による凍傷(主に市販の冷却剤を使用する場合)を予防するためです。腫れがひどい場合は何度か繰り返すようにします。
ケガをしてからおよそ48時間〜72時間程度(2〜3日)はケガの急性期と呼ばれ、患部の炎症を抑えることを優先させますが、アイシングはあくまでも炎症症状を抑えることを目的としており、ケガに対して直接的な治癒促進をもたらすものではないことも理解しておきましょう。

【3】圧迫(Compression)

患部に伸縮性のある包帯やテープを用いて軽く圧迫し、内出血などを抑えます。きつく圧迫しすぎてしまうと神経や太い血管まで締め付けてしまい、しびれたり、変色が起こったりすることがあります。必ず圧迫の程度を確認したうえで行うようにしましょう。また締めている部位がきついと感じたら、すぐにゆるめるようにしましょう。

【4】挙上(Elevation)

患部を心臓よりも高い位置に上げることで、心臓への血液の戻りを促し、内出血などによる腫れを防ぎます。患部の下に座布団やタオルなどを入れるとより楽に挙上することができます。挙上状態を保ちにくい部位をケガした場合は、無理に心臓よりも高く挙げる必要はありません。

適切なRICEはケガの予後を左右します。ただし、あくまでも応急手当であり、医療機関を受診するまでの一時的な対応であることを理解しておきましょう。

RICEは患部の炎症症状を抑え、ケガの状態がこれ以上拡がらないようにする


著者プロフィール

アスレティックトレーナーの西村典子さん
アスレティックトレーナー/西村典子(にしむらのりこ)
日本体育協会公認アスレティックトレーナー、NSCA-CSCS、 NSCA-CPT。東海大学スポーツ教育センター所属。高校、大学など学生スポーツを中心としたトレーナー活動を行う一方で、スポーツ傷害予防や応急処置、トレーニングやコンディショニングに関する教育啓蒙活動を行う。また一般を対象としたストレッチ講習会、トレーニング指導、小中学生を対象としたスポーツ教室でのウォームアップやクールダウンといったさまざまな年齢層への活動がある。一般雑誌、専門誌、ネットメディアなどでも取材・執筆活動中。
大阪府富田林市出身。奈良女子大学文学部教育学科体育学専攻卒。


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