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食事を球児たちの「餌」にしない!体重アップの注意点

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野球をやっている選手たちは体を大きくするためだけではなく、運動による消費エネルギーを補給するためにも、毎日の食事がより重要になってきます。ただし「食べること」は大切ですが、ただ単に「たくさん食べればいい」というものではありません。食事量だけではなく食事内容を確認する必要がありますし、何より楽しく食事をするようにしたいものです。

たとえば一日の食事量を増やすために無理をしてご飯を流し込むのではなく、しっかり噛んでおいしく食べられる量を何回かにわけて食べるようにするとよいでしょう。我慢を強いられて吐きそうになるまで食べることはもはや食事ではなく、餌づけになってしまいます。カロリーや食事量だけを考えてご飯にマヨネーズやソースをかけたものだけで何杯も食べることは、食事量としては及第点であっても栄養バランスや胃腸への負担を考えると必ずしもよいものであるとは言いがたく、そもそも食べることが精神的な負担になってしまう可能性があります。食べる量を増やしたいのであれば練習前後の補食を活用しましょう。メインの食事に差し支えない程度(250kcal程度)のものと水分補給を同時に行うと栄養バランスも良くなります。

またご飯をたくさん食べようと思うのであれば、ふりかけや海苔、かつお節、明太子、梅干し、ちりめんじゃこなどご飯をおいしく食べられるような付け合わせの食材を選ぶこと、2杯目以降は卵かけご飯やお茶づけなど選手が食べやすいように工夫することなども一つの方法です。メインとなる主食についてもタンパク質を中心に栄養バランスの良いものを準備することが大切です。

体重を増やす場合には1ヶ月に1〜2kg程度を目標に段階的に体重を増やしていくようにします。急激な体重増加(例えば1ヶ月に5㎏など)はパワーアップにつながる筋肉量が増えるというよりは、体脂肪量がメインとなって増えることが多く、力を発揮しない「おもり」を身にまとって敏捷性や瞬発力を損なうことが考えられます。さらに重い体を支えるだけの筋力が間に合っていないため、体重のかかる荷重関節(足関節、膝関節、腰椎など)には大きな負担がかかり、ケガの要因ともなります。体づくりのための食事は短期間で成果を求めるのではなく、長いスパンで地道に取り組むことが大切です。食事量だけを重視するのではなく、栄養バランスも考慮し、何より食事を楽しく食べることを優先させましょう。

著者プロフィール


アスレティックトレーナー/西村典子(にしむらのりこ)
日本体育協会公認アスレティックトレーナー、NSCA-CSCS、 NSCA-CPT。東海大学スポーツ教育センター所属。高校、大学など学生スポーツを中心としたトレーナー活動を行う一方で、スポーツ傷害予防や応急処置、トレーニングやコンディショニングに関する教育啓蒙活動を行う。また一般を対象としたストレッチ講習会、トレーニング指導、小中学生を対象としたスポーツ教室でのウォームアップやクールダウンといったさまざまな年齢層への活動がある。一般雑誌、専門誌、ネットメディアなどでも取材・執筆活動中。大阪府富田林市出身。奈良女子大学文学部教育学科体育学専攻卒。
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