走ることは野球に限らずどのスポーツにおいても重要な動作の一つです。足が速いと詰まった当たりの内野ゴロが内野安打になったり、間一髪のタイミングで次の塁を狙えたりとチャンスが大きくなることにもつながります。一方で足が遅いと自覚している選手にとっては、いくら走ってもさほど足が速くならなかったり、そもそも先天的な能力がないからと諦めてしまったりしているかもしれません。ただ今の自分よりも「より速く走る」ことを目標にトレーニングを行うことはできます。
●速く走る=「足の回転数を上げる」×「歩幅をひろげる」
「速く走る」という動作は「足の回転数(ピッチ)を上げる」ということと「一歩一歩の歩幅(ストライド)をひろげる」ことを掛け合わせることによって成り立っています。ピッチが上がれば上がるほどスピードが上がり、ストライドが広くなると一歩当たりの前に進む距離が増えます。まずこのことを覚えておきましょう。
足の回転数を上げるトレーニングとしては壁を使った腿上げなどを行い、股関節の前側にある腸腰筋を意識しましょう。このときに地面についた足が後ろに流れてしまわないように足底全体で地面をとらえたらすぐに腿上げの動作に切り替えるようにします。最初はできるペースからはじめ、どんどんとペースアップしていくといいですね。メトロノームなどを使ってリズムを刻むこともよい練習になります。
またミニハードルを使って足を素早く前へ出す練習も効果的です。このときはももを上げるというよりも足を前へ前へと送り出し、ハサミのように両太ももの内側を締めた状態で足を運ぶことを意識すると良いでしょう。
さらにランニングでは上り坂など傾斜のあるところで走ることも良い練習になります。このときはなるべく平地と同じようにリズム良く足を前に出すように心がけると、ピッチだけではなくストライドを広げるトレーニングとしても効果が期待できます。下り坂のランニングは自分がイメージしている以上に足の回転が速くなるため、スピード感覚をつかむにはよい方法ですが、膝や足首などへのケガのリスクが高くなります。下り坂を走るときは自重トレーニングなどで筋力が十分ついた状態で、本数などをあらかじめ決めてから行うようにしましょう。(西村典子)
●速く走る=「足の回転数を上げる」×「歩幅をひろげる」
「速く走る」という動作は「足の回転数(ピッチ)を上げる」ということと「一歩一歩の歩幅(ストライド)をひろげる」ことを掛け合わせることによって成り立っています。ピッチが上がれば上がるほどスピードが上がり、ストライドが広くなると一歩当たりの前に進む距離が増えます。まずこのことを覚えておきましょう。
足の回転数を上げるトレーニングとしては壁を使った腿上げなどを行い、股関節の前側にある腸腰筋を意識しましょう。このときに地面についた足が後ろに流れてしまわないように足底全体で地面をとらえたらすぐに腿上げの動作に切り替えるようにします。最初はできるペースからはじめ、どんどんとペースアップしていくといいですね。メトロノームなどを使ってリズムを刻むこともよい練習になります。
またミニハードルを使って足を素早く前へ出す練習も効果的です。このときはももを上げるというよりも足を前へ前へと送り出し、ハサミのように両太ももの内側を締めた状態で足を運ぶことを意識すると良いでしょう。
さらにランニングでは上り坂など傾斜のあるところで走ることも良い練習になります。このときはなるべく平地と同じようにリズム良く足を前に出すように心がけると、ピッチだけではなくストライドを広げるトレーニングとしても効果が期待できます。下り坂のランニングは自分がイメージしている以上に足の回転が速くなるため、スピード感覚をつかむにはよい方法ですが、膝や足首などへのケガのリスクが高くなります。下り坂を走るときは自重トレーニングなどで筋力が十分ついた状態で、本数などをあらかじめ決めてから行うようにしましょう。(西村典子)
著者プロフィール
アスレティックトレーナー/西村典子(にしむらのりこ)
日本体育協会公認アスレティックトレーナー、NSCA-CSCS、 NSCA-CPT。東海大学スポーツ教育センター所属。高校、大学など学生スポーツを中心としたトレーナー活動を行う一方で、スポーツ傷害予防や応急処置、トレーニングやコンディショニングに関する教育啓蒙活動を行う。また一般を対象としたストレッチ講習会、トレーニング指導、小中学生を対象としたスポーツ教室でのウォームアップやクールダウンといったさまざまな年齢層への活動がある。一般雑誌、専門誌、ネットメディアなどでも取材・執筆活動中。大阪府富田林市出身。奈良女子大学文学部教育学科体育学専攻卒。
日本体育協会公認アスレティックトレーナー、NSCA-CSCS、 NSCA-CPT。東海大学スポーツ教育センター所属。高校、大学など学生スポーツを中心としたトレーナー活動を行う一方で、スポーツ傷害予防や応急処置、トレーニングやコンディショニングに関する教育啓蒙活動を行う。また一般を対象としたストレッチ講習会、トレーニング指導、小中学生を対象としたスポーツ教室でのウォームアップやクールダウンといったさまざまな年齢層への活動がある。一般雑誌、専門誌、ネットメディアなどでも取材・執筆活動中。大阪府富田林市出身。奈良女子大学文学部教育学科体育学専攻卒。