ニュース 2019.06.06. 12:01

江戸崎ボーイズ|全国ベスト4チームのルーツはあの高校野球強豪校にあり

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藤田大輔オーナーが決めた大方針のもと、渋谷泰弘監督と複数のコーチが現場に落とし込み、選手の『聴く力』と『考える力』を養っているという江戸崎ボーイズ。その活動は野球だけでなく、学習塾とも提携し、学生の本文である学業も疎かにすることなく取り組んでいる。そしてこのような取り組みは全て選手が高校、大学に進んでから活かされるためのものだという。それは高校時代、強豪・常総学院で木内幸男監督のもとでプレーした渋谷監督の経験から来ているものもあるようだ。

「自分の高校時代を振り返ると、決してスパルタでやらされるような練習ではなかったと思います。レギュラーは主に全体練習ではなく、個人練習が多かったです。逆に控えの選手がグラウンドを多く使って全体練習を行っている。それで試合の時には控えの選手をポッと使ったりする。そういう環境だとレギュラーでも安心できないですし、自分で何をすべきか考えないといけないですよね。控えの選手もチャンスは与えられるんですけど、期待されたプレーができないと当然次は使ってもらえない。そうやって試合に出る、出られない理由を気づかされていたのだと思います。上のレベルで野球を続けようと思ったら当然そのようなことは多くなりますから、選手には中学のうちから自分で考えて、自分でアピールできる力は身につけてもらいたいと思っています」(渋谷監督)

取材当日の練習についても紹介したい。
前編で触れたように冒頭にヨガのインストラクターによるストレッチを行った後は、全体でのランニングメニュー。しかしここでも監督、コーチは細かな指示を出すことはなく、選手たち自身が学年によってメニューを分けて、自発的に行っていた。それなりの時間をかけてランニングメニューを消化していたが、その間に選手が何かコーチに指示を仰ぐようなことはなく、コーチからも終わりの時間と次の行動だけが告げられていた。

その後、昼食をはさんで午後にまず行ったのは守備のメニュー。キャッチボールの後に4人で一組になり、リレーをしながら速さを競うというものからだった。コーチからは冒頭に2往復するという指示があったにもかかわらず1往復で終了する組がいると、コーチからは厳しい声も飛んだ。選手がしっかりと『聴く』ということができていないことに対しては厳しく接しているという渋谷監督の話通りの指導と言えるだろう。

その後に行われたのはケースを想定してのシートノック。ここでもプレーの内容というよりも、選手の判断について指摘する声が多かった。その場面でなぜそういうボールを返球するのか、その意図はどうなのか、そういったことを繰り返しコーチが指示する場面が目立った。

この日ノックを担当していたのは篠田優也ヘッドコーチと鈴木匠コーチ。ボールを打つペースが早く、テンポが良いため、入団当初は安全性のためにとにかくボールから目を離さないことを繰り返し指導しているという。そしてその様子を渋谷監督は目を離さずにじっと見ている姿が印象的だった。選手の動き一つ一つを追い、その様子からいつもとの違いや成長を読み取ろうとする様子は、まさに「評価するプロになる」と語った通りの姿勢と言えるだろう。

指導者も高い意識を持ち、選手とともに向上心に溢れたグラウンドにする。その取り組みを徹底しているからこそ、短期間でも全国で戦えるチームになったのではないだろうか。そんなことを感じる渋谷監督のお話と江戸崎ボーイズの練習風景だった。(取材・写真:西尾典文)

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