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子どもの「睡眠」と成長の関係

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成長期のジュニア選手にとって野球が上手くなるためには、練習だけではなく、普段の生活をアスリートモードにしておく必要があります。特に大切なのは睡眠です。上手くいかないときほどしっかり睡眠をとると、心身のコンディションも回復し、パフォーマンスアップにもつながります。逆に睡眠を軽視してしまうとコンディションだけではなく体の成長にも影響を及ぼすことになります。

適切な睡眠時間は個人によっても変わりますが、最低でも6時間程度、体を成長させる時期であることを考えると7〜8時間程度はしっかりととりたいところです。起床時の目覚めが良く、疲れを感じず、日中は眠気などを催さずに活動することができれば十分な睡眠時間が確保できていると考えられます。一方で朝から眠気があったり、イライラしたり、疲れを感じたりする場合は睡眠が足りていないと言えるでしょう。

睡眠は日中活動していた大脳を休ませることができます。脳は朝が一番フレッシュな状態であり、ずっと使い続けるとコンピューターのCPUと同じく温度が上がりすぎて働きが鈍ったり、故障したりしてしまいます。脳の故障はすなわち体の不具合に直結してしまうので、まずクールダウンをさせて回復させることが必要になりますが、そのためには8時間程度の十分な睡眠時間が必要だと考えられています。
練習で習得した技術を定着させるためにも、睡眠は大きく貢献します。寝ている間に神経回路が適応し、記憶力の向上にもつながるため、しっかり練習した後に十分な睡眠をとることはパフォーマンスアップにも必要不可欠な習慣であるといえるでしょう。

また体づくりにとっても睡眠はとても重要です。就寝した直後には脳下垂体から成長ホルモンが分泌され、運動で傷ついた細胞の修復や疲労回復などを担います。睡眠不足の状態では成長ホルモンが十分に分泌されない可能性があり、骨の成長に影響を及ぼして、結果として身長が伸びなくなってしまうリスクが高まります。体の成長に必要な栄養素(骨の成長であればカルシウムやビタミンD、タンパク質など)をとっていても、睡眠不足の状態ではその栄養素を活かしきることができません。身長を伸ばしたいと考えるのであれば栄養も大事ですが、睡眠はその土台作りに欠かせないものであることを理解しておきましょう。

著者プロフィール


アスレティックトレーナー/西村典子(にしむらのりこ)
日本体育協会公認アスレティックトレーナー、NSCA-CSCS、 NSCA-CPT。東海大学スポーツ教育センター所属。高校、大学など学生スポーツを中心としたトレーナー活動を行う一方で、スポーツ傷害予防や応急処置、トレーニングやコンディショニングに関する教育啓蒙活動を行う。また一般を対象としたストレッチ講習会、トレーニング指導、小中学生を対象としたスポーツ教室でのウォームアップやクールダウンといったさまざまな年齢層への活動がある。一般雑誌、専門誌、ネットメディアなどでも取材・執筆活動中。
大阪府富田林市出身。奈良女子大学文学部教育学科体育学専攻卒。
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