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明確な基準と意図があるグループ分け、何度でもトライできる「昇格試験」

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バッティング練習を見ていると興味深い光景に出くわした。この練習は、塚本GMが数メートル離れた正面の位置からテニスボールを投げ、それを子どもが打ち返すというもの。子どもは数球打つと、縦に並んだ列の最後尾に回りまた順番が回ってくるのを待つ。そして、任意の子どもがキャッチャーを務める。
しばらくして打順が4巡くらいすると、同じ子がキャッチャーをやる時間が長くなっていたことに誰かが気づいた。すると「キャッチャーも順番にしよう」「バッターの次のやつがキャッチャーをやることにしよう」「じゃあその次のやつは審判をやろう」という声が子どもたちから自然とあがったのだ。
「練習時間が短いから限られた時間を有効に使わなくてはいけない」そんな考えが、子どもたちに浸透しているのかもしれない。それは「自分で考えて行動する子になってほしい」という、塚本GMが望むことそのものを象徴しているワンシーンに思えた。

練習最後の30分は、子どもチームvs大人(コーチと父兄)チームの紅白戦が行われた。打順も守備位置も子ども達で決める。審判もランナーコーチも全て子どもたち。大人たちはそこに何も介入しない。ピッチャーのストライクがなかなか入らないと見ると、審判役の子どもがフォアボールをありにするかなしにするかなど、臨機応変に考えて試合を進めていく。公園で行われている野球遊びに近い、野球の楽しさだけを凝縮したような紅白戦だ。

この紅白戦が行われているグラウンドの隅では、ある男の子がルーキーからの“昇格試験”を受けていた。過去に何度も試験に落ちていたそうだが、この日は見事にクリアして晴れて「マイナー」への昇格が決定した。男の子は家でお母さんと課題を何度も練習をしてきたそうで、とても喜んでいた。
課題と向き合い、努力して目標をクリアする。子どもにとっては大きな成功体験だ。

練習終了後にGMに話を伺っていると、何人かの子どもたちがダイヤモンドを駆け回ったり、バットを振ったりしていた。まだ野球がやりたいのだ。
「野球が大好き!」
ブルーウインズ の子どもたちからは、そんな思いが溢れていた。

(取材・写真:永松欣也)
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