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立花龍司さんに聞くコーチング「『楽しい!』という経験がその後の努力に繋がる」

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日本野球界のトレーニングコーチとして草分け的な存在と言える立花龍司さんのインタビュー。前回まではコーチの語源と由来、日本式コーチングの問題点、コーチングにおける重要なポイントを伺いました。最後となる今回は更に踏み込んで、育成年代におけるコーチングについてお届けします。




■子どもに伸び伸びプレーさせることが重要な理由


コーチングは常にポジティブシンキングで、考え方を『してほしくない』ではなく『してほしい』に変えることが重要だとお話しました。これは特にジュニアの年代に重要なことです。例えば同じゴロを受けて処理する練習を一方のグループは失敗したら罰走のある『何々してはいけない練習』、もう一方のグループはどんどん数を多く続けようという『何々しよう練習』にする実験を行いました。そうするとどこに差が出てくるかというと、ゴロを受けに行く歩幅、歩数に出てくるんですね。『何々してはいけない練習』のグループは歩幅も狭くなって歩数も少なくなります。確実に捕球できるボールだけを捕球しようとするんですね。そうやって目先の結果にこだわると、子ども達はチャレンジしなくなるんです。これが伸び伸びプレーさせることが重要な理由です。

■大人は「年間計画」、子どもは「年齢計画」が必要


少しトレーニングの話になりますが、子どもの身体というのは大人のミニチュアではありません。千葉ロッテに1位指名された大船渡の佐々木朗希くんの例で有名にもなりましたが、まず子どもの骨には骨端線という溝があり、そこから成長軟骨が生まれて骨が大きくなります。この骨端線が閉じると、成長が止まったということになります。ただ骨端線が閉じていない、まだ柔らかい骨の時に大きな負荷をかけて剥離骨折などを起こしてしまうと、その修復に本来骨を成長させる分が取られてしまうことになります。そのような骨折を経験した子どもの身長の成長曲線は、通常の成長曲線と違って波が分かれてしまい、結果として体が大きく伸び切らないということにもなります。まずそのことを指導者の方全員には知っておいてもらいたいですね。
高校野球でも球数制限の話が出ていますが、これも高校生というくくりではなく、本来であれば学年でも分けるべきだと思います。プロなどの大人は勝つためにトレーニングを年間計画で考えますが、子どもは将来いかに大きく伸びるかというために、年齢で計画を立てていく必要があると思いますね。

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