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野球を通じて子どもの「考える力」を育む、そのために大人ができること

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メンタルコーチの藤代圭一さんに前回は「子どもの上手な褒め方、叱り方」についてお話を伺いました。今回は、ヤキュイクのテーマでもある、野球やスポーツを通じて子ども達が「考える力」をつけるためにはどのようなことが大切なのか? 指導者や親ができることは何なのか? についてお話を聞きました。




子どもの「考える」機会を奪っていませんか?


––ヤキュイクは『野球を通じて子どもたちに考える力を』ということをテーマにしているのですが、子どもが「考える力」を身につけるために大事なことはどんなことでしょうか?

「現場でもよく『考えることが大事!』だと言いますけど、ぼくたち指導者も『考えろ!』の一言で終わってしまうことも多いかも知れません。。

考えるきっかけを与えるには、いくつかの方法があります。
ひとつは「客観的な事実を伝えること」、2つめは「問いを与えること」、3つめは「失敗や成功を振り返る機会をつくること」です。

たとえば、『こちら(指導者)から見たらこう見えたよ』と客観的な事実を伝えることで異なる視点から眺め、考えるきっかけになります。バッティングに関しても「最後までボールを見ろ!」とアドバイスすることも大切ですが、子どもに考える機会をつくりたい
のであれば「どうすればボールに当てることができるかな?」と問いを与えることで考えるきっかけをつくれます。そして、プレーを振り返り「どうだった?」「うまくいったことは何があった?」「うまくいかなかったことは何があった?」「どうすればより良くなると思う?」と失敗や成功を振り返ることで自分で考える力は磨かれていきます。

また、ぼくたち大人が考慮したいのは「どうすれば、子どもは考えたくなるか?」ということです。

子どもたちに「考えさせよう」とすればするほど、「コントロールされている感」を感じた子どもはやる気を失ってしまいます。子どもにはもともと「自分で決めたい」という欲求があります。ですので、その気持ちに寄り添いながら接することで、考えるきっかけはいくつでもつくることができます。

––子ども自身が決めるからこそ「考える」ことに繋がるということですね。

「そうですね。例えばチームのルールとして『試合の日に集合時間に遅刻したら試合には出場できない』という方針のチームがあったとします。その時にチームの中心の子が遅刻してきたとして、指導者が一応は叱るけれども中心選手だから結局は試合に起用するというようなことがあったら、試合に出られない子は不満に思いますよね。
厳密にルールを適用してその子を試合に起用しないというのもアリだと思いますが、子どもの『考える力』という観点にたてば、
『○○が遅刻したから今日は試合に出さないようにしようと思うけど、みんなどう思う?』
という風に子ども達にどうするかを委ねてみるのもいいと思います。そうするといろんな意見が出てきて『考える』ことに繋がりますよね。
何でも大人が一方的に決めずに、時には答えが分かっていても子どもたちに話を振って考えさせる。そういうことの繰り返しが『考える力』を身につける上で大事ではないでしょうか」

––なるほど。そもそも野球というスポーツは「考える」ことがたくさんありますね。
「試合の振り返りや反省でも、子どもたちに『今日の試合はどうだった? どんなことがうまくできた? どんなことができなかった? じゃあ次から練習でどんなことをしたらいいと思う?』と質問をして、考えるきっかけを与えることが大事ですね。大人が一方通行で上から目線で答えを押し付けると、せっかくの『考える』機会を奪うことになってしまいますよね」
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