ニュース 2020.08.31. 13:05

「選手」を真ん中に置いた学童野球リーグ「Players Centered League」(後編)


指導者たちが考えるリーグ戦の良いところ


横浜金沢Vルークス 加古代表(PCL実行委員長)




「PCLはもちろんリーグ戦を戦うリーグなのですが、しかしそれが目的なのではありません。例えば、短期的なチームを編成して1試合だけの試合もO Kですし、何チームかで混合チームを作って参加するときがあってもいいと思っています。また、ふらっとグラウンドに遊びに来た子が飛び入りで参加することがあったっていいと思っています。

PCLの本当の目的は、子どもたちそれぞれが創造し、色んな形で試合を楽しむこと。そして、子どもだけでなく保護者にもワクワクしてもらうこと。また、PCLを通じてスボーツマンシップやコーチング等も含め、心技体について学べるようにもしていきたいと思っています。PCLに携わる全ての人がキラキラした目と笑顔になれたら最高ですね」

みなとみらいブルーウインズ 塚本監督(PCL事務局長)




ーーリーグ戦のいいところはどんなところにあると考えていますか?

育成年代でいうと失敗を許容できることだと思います。リーグ戦だったら失敗しても次の試合でそれを取り返すチャンスがありますから。これがトーナメントの一戦必勝、「勝てなかったら終わり」という精神状態ではない状態でプレーできるというのはリーグ戦の良い面だと思います。

ーー今日の試合が3試合目ということですが、リーグ戦をはじめて子どもや保護者の皆さんの変化を感じることはありますか?

プレーの機会が必ずあるので選手の成長の場になりますし、保護者の皆さんはそれを応援できますよね。あとは子どもの失敗を保護者が許容できる点ですね。どうしても保護者の方って子どもの失敗に厳しかったんですよね(笑)。そこを我々指導者も(リーグ戦は負けて終わりではないのだから)失敗も許容してあげましょうよ、と話しています。

ーーベンチも保護者も穏やかでピースフルでしたね(笑)

そうですね。そこは(負けて終わりのこれまでのトーナメントとは)違う気がしますね。

横浜ブレイズ 西澤コーチ




ーーリーグ戦のいいところはどんなところにあると考えていますか?

トーナメントだと負けたら終わりなので、どうしても(指導者も保護者も)何が何でも勝とうとしますよね。そうすると試合に出るメンバーが固定されてしまう。(このリーグ戦だと)全員が出場できますし、良いプレーも悪いプレーも「思い切ってやろう!」って言えることが、トーナメントとは大分違ってきますよね。

ーー今日も全員出場したのですか?

2年、3年のチームで10人でしたが全員打席に立って出場しました。

ーーリーグ戦をはじめてから子ども達の変化を感じることはありますか?

リーグ戦だと定期的に試合がありますから、日頃の練習が練習のための練習ではなく、次の試合のための練習になってきたなと感じますね。

ーー練習の目的が明確になった?

そうですね。

ーー子ども達は試合を楽しみにしていますか?

それはもう。今日も朝からいつもとは全然感じがちがいましたね(笑)。

(取材・文/写真:永松欣也)

 

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