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【東京インディペンデンツ】中学野球に新しい選択肢、団体に属さないチーム

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2020年に設立された中学野球チーム「東京インディペンデンツ」。大会優勝や強豪高校への進学を目標とせず、目指すのは選手個々の成長。練習は量よりも質を追求し、科学的エビデンスに基づいた指導を行う。そんなチームが評判をよび創部1年あまりで部員数は27人。今までの中学野球チームとは一線を画すチームを設立したメンバーの1人、杉山剛太GMとチームを指揮する加藤幹典監督にお話を聞いた。




■団体に属さないシンプルな理由




――近隣には既に多くのチームがありますが、このチームを作ろうと思ったきっかけは?

強いチームでがっつりとやりたい子もいると思いますが、中学で野球を続けるのかどうしようかと迷っている子や、そういうチームでは自信がないという子もいます。そういった子達の受け入れ先となるチームが中学野球では以外に少ないと思ったのがきっかけです。そういった子達が野球を楽しくやって高校でも続けてくれる、そんな子が少しでも増えればいいなと思い、このチームを作りました。

――シニア、ボーイズ、ポニーなどの団体に所属していないそうですが、どういった理由からなのでしょうか?

団体組織の中でやることも非常に良い面もあると思います。ですが、どうしても(団体の)規制などがあったりする中では、理想とすることができないこともあるので、そういったものに縛られないで自分たちで理想とするチームを作ろうということで、敢えてどこにも所属しないという選択をしました。

――ホームページ(https://www.tokyo-independents.com)を見ていると子どもの能力、技術を伸ばすことに重点を置かれていることは分かるのですが、でもいわゆる「野球塾」ではなくチームとしての活動を中心にされているんですよね?

そうですね。個のチカラを伸ばすことは意識していますが、試合を通して色んな経験をしてほしいというところがありますので、いわゆる野球塾という形ではなく、チームとして立ち上げました。

――団体や連盟などに属していない場合、大会や試合などはどうされているのでしょうか? ずっと練習だけなのですか?

軟式球と硬式球の両方で練習をやっていますので、大会に参加しない代わりに色んなチームと練習試合を行うことができます。練習試合を通して選手それぞれの個人成績をつけていますので、その個人成績をモチベーションにしてもらおうと当初は考えていました。
でも昨年7月くらいから25試合くらい練習試合をさせてもらいましたが、やっぱり「公式戦がやりたい」という声がありました。そんなときに、選手達の育成であったり、スポーツマンシップを意識することであったりなど、インディペンデンツと理念、考え方が近いチームをご紹介頂く機会がありまして、この春からそんなチームが4チーム集まってリーグ戦を戦うことになりました。今年はこのリーグ戦を公式戦という形でモチベーションに繋げてもらいたいなと思っています。また、提携している硬式チームに選手を派遣して、そのチームの選手として公式戦に選手達が出られるようにということも現在模索しています。

■軟式、硬式どっちも練習する理由




――今日は軟式球で練習をされていますが、軟式、硬式の両方で練習される意図はどのあたりにあるのでしょうか?

先ほどの話にもなりますが、色んなチームと試合ができる機会が増えるというのと、硬式だけだと(軟式よりもチーム数が少ない、硬式球で試合ができる場所が限定される等の理由により)どうしても遠征が多くなってしまうんですね。遠征だと移動などを含めると丸1日使ってしまいます。でも軟式も硬式も両方やっていれば近くに沢山チームはありますし、遠征をしなくても試合が組めるんですよね。そういったこともあって軟式も硬式も両方やるスタイルにしています。

――硬式はなかなかグラウンドの確保が難しいという声は聞きますね。

一番のネックはやっぱりそこだったりするんですよね。実際に軟式だと中学のグラウンドも借りれたりしていますから。

――軟式と硬式、両方練習することで何か問題などはありませんか?

元プロの加藤幹典監督(川和→慶応大学→ヤクルト)は「軟式球のボールも大きくなって重さも硬式球と大分変わらなくなってきているので(ボールの違いは)問題はない。むしろ軟式のボールの跳ね方を知っていた方がイレギュラーの対応とかもできるようになる」という考えなので、ボールの違いは問題ないと思っています。実際にやってみて、みんな急に硬式球でやっても全然対応できていますし、全く問題ないと思っています。

――バットは硬式用、軟式用で使い分けているのですか?

そうですね。軟式の時は軟式用、硬式の時は硬式用ですね。

――そうすると選手達はバットもグローブも軟式用、硬式用、それぞれ二つ用意する必要があるのでしょうか?

いえ、バットは全部チームで用意しています。グローブはみんな硬式用で軟式をやっていますね。チームに入ったばかりの子などは、小学校で使っていた軟式用で硬式をやったりする子もいますね。軟式用で硬式球を捕ると痛い時もあると思うんです。でもできないか? と言われたらできないほど痛くはない。子どもの成長は早いですから野球道具一式揃えるのも大変だと思うんですよね。ですのでインディペンデンツでは入部と同時にすぐに硬式用グローブを用意してくださいという話は一切していません。野球ってどうしてもコストがかかりますので、そこはなるべくかからないようにしてあげたいところもありまして。実際ユニフォームもズボンはみんな自由にしています。

――今後の目標などがあれば教えてください。

今いる選手達がずっと野球を続けること、それがチームでの目標です。もう一つは47都道府県にインディペンデンツを作りたいなと思っています。このチームと同じような思想があるチームが増えて、子ども達の野球をやる選択肢が増える環境を作りたいと思っています。

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