この時期に取り組むべきコンディショニング
私たちの体は2種類の自律神経(交感神経・副交感神経)によって体温を調節したり、ストレスから体を守ったりとさまざまな刺激や環境の変化に対応していますが、こうした変化が大きくなるにつれ、自律神経やそれに伴うホルモン分泌などさまざまな体の機能がその変化に対応しきれず、免疫力や抵抗力を低下させて体調を崩しやすくなります。また秋にみられる花粉症(ブタクサ・ヨモギなど草本花粉)などにアレルギー反応を起こす人もいます。【練習前後で取り組みたいコンディショニング】
●練習中にかいた汗はタオルですぐに拭き、必要に応じて着替えること●練習時は保温のためのウォームアップジャケットを準備しておくこと
●練習後は「うがい・手洗い」を行うこと
日中は暑いからといって半袖でプレーをし、汗をかいていても、しばらくすると外気温で体が冷やされることになります。練習中にかいた汗はすぐにタオルで拭く、アンダーシャツを着替えるといったことを心がけるだけでも体温の急激な低下を防ぎ、風邪予防につながります。
気温の変化が大きい時期は、あらかじめウォームアップジャケットを準備しておき、体感温度に合わせて羽織ったり脱いだりすることで自律神経による体温調節をカバーすることが出来ます。
また基本的なことですが、練習後は「うがい・手洗い」を行い、ウイルスが体内に侵入することを防ぎましょう。
【自宅でできるコンディショニング】
●就寝時には長袖・長ズボンでお腹周りを保温する●十分な睡眠をとる(特に睡眠の質を意識して)
●喉の痛みにはタオルを使って
就寝時には身体が冷えないよう長袖・長ズボンを着用し、特にお腹周りの冷えが気になる人はブランケットやタオルなどをかけておきましょう。お腹周りが冷えてしまうと腹痛や下痢を起こしやすく、脱水症状から体調を崩しやすいので注意が必要です。
寝る直前までスマホの画面を眺め続けていると、脳が覚醒してしまい睡眠モードに移行できません。就寝時間、起床時間を一定にして睡眠リズムを整えるようにしましょう。
すでに体調が思わしくなく、特に喉に違和感や痛みを感じるときは、乾いたタオルをマフラーのように喉に巻いて保温に努めると、喉の痛みの軽減が期待できます。
一度体調を崩してしまうとプレーに影響が出るばかりではなく普段の生活にも支障をきたし、健康な状態に戻るまでに時間を要します。季節の変わり目であっても体調を崩すことなく元気に過ごしたいものですね。
著者プロフィール
アスレティックトレーナー/西村典子(にしむらのりこ)
東海大学スポーツ教育センター所属、東海大学硬式野球部アスレティックトレーナー。日本体育協会公認アスレティックトレーナー、NSCA-CSCS, NSCA-CPT。学生スポーツを中心としたトレーナー活動を行う一方で、スポーツ傷害予防や応急処置、トレーニングやコンディショニングに関する教育啓蒙活動を行う。また一般を対象としたストレッチ講習会、トレーニング指導、小中学生を対象としたスポーツ教室でのウォームアップやクールダウンといったさまざまな年齢層への活動がある。一般雑誌、専門誌、ネットメディアなどでも取材・執筆活動中。
大阪府富田林市出身。奈良女子大学文学部教育学科体育学専攻卒。
東海大学スポーツ教育センター所属、東海大学硬式野球部アスレティックトレーナー。日本体育協会公認アスレティックトレーナー、NSCA-CSCS, NSCA-CPT。学生スポーツを中心としたトレーナー活動を行う一方で、スポーツ傷害予防や応急処置、トレーニングやコンディショニングに関する教育啓蒙活動を行う。また一般を対象としたストレッチ講習会、トレーニング指導、小中学生を対象としたスポーツ教室でのウォームアップやクールダウンといったさまざまな年齢層への活動がある。一般雑誌、専門誌、ネットメディアなどでも取材・執筆活動中。
大阪府富田林市出身。奈良女子大学文学部教育学科体育学専攻卒。