ニュース 2017.09.20. 19:11

感覚ではなく数値チェックで「オーバートレーニング症候群」を予防

無断転載禁止

自分のコンディショニングを日頃からチェック!

適切な休養、栄養はトレーニング(練習)とともにコンディションを整えるために必要不可欠なものですが、中には体力的・精神的疲労が十分に回復しないまま、練習を繰り返すことによって慢性的な疲労状態に陥ることがあります。

初めのうちは、

「休んでも疲れがとれない」
「いつも出来るプレーができない」

といった小さな身体の変化ですがこれが次第に、

「身体がいつも重い感じがする」
「寝つきが悪く、寝不足気味」
「食欲があまりない」

といったコンディションの変化となって現れるようになります。

こうした状態はオーバートレーニング症候群と呼ばれます。

まずは慢性的な疲労状態にならないよう予防することが大切なのですが、そのためには自分自身のコンディションを日頃からチェックしておくようにします。

特に疲労が蓄積した状態のときは、

「体重が減少する」
「起床時の心拍数が増える」

といったことが見られるため、日頃から体重測定(起床時など同じ時間帯で統一)や心拍数をチェックしておきましょう。

スマホのアプリにはカメラに指をあてて心拍数を計測するものなどもありますので、こうしたアプリを上手に活用してみるのも一つです(「Heart Rate Free」など“心拍数”で検索するとさまざまなアプリがヒットします)。

手軽に心拍数が測れるアプリ
スマホのアプリを使って手軽に心拍数を測定することもできる

見かけ上はあまり大きな変化がないため、オーバーワークに気づかずコンディションを崩してしまったり、練習を休むことに抵抗があったり、周囲の理解が得られなかったりといったことが考えられます。

オーバートレーニング症候群は陥ってしまうと回復にかなり時間のかかるものなので、そうならないためにも自覚症状とともにわかりやすい数値をチェックしながら、早め早めの対策を取るように心がけましょう。

著者プロフィール

アスレティックトレーナーの西村典子さん
アスレティックトレーナー/西村典子(にしむらのりこ)
東海大学スポーツ教育センター所属、東海大学硬式野球部アスレティックトレーナー。日本体育協会公認アスレティックトレーナー、NSCA-CSCS, NSCA-CPT。学生スポーツを中心としたトレーナー活動を行う一方で、スポーツ傷害予防や応急処置、トレーニングやコンディショニングに関する教育啓蒙活動を行う。また一般を対象としたストレッチ講習会、トレーニング指導、小中学生を対象としたスポーツ教室でのウォームアップやクールダウンといったさまざまな年齢層への活動がある。一般雑誌、専門誌、ネットメディアなどでも取材・執筆活動中。
大阪府富田林市出身。奈良女子大学文学部教育学科体育学専攻卒。
ポスト シェア 送る
連載・コラム
カラダづくり
練習
お役立ち
チーム紹介
TOPICS