駒大岩見沢に7対1、神村学園に9対2、智弁学園に6対0と打ち勝ち、準々決勝にコマを進めた。7年ぶり2度目の出場となる佐賀北はこの大会の初戦が初白星で、前評判からすれば圧倒的に帝京有利だった。しかし、野球とは何が起こるかわからない。
帝京は先制を許すも4回に同点に追いつき、その後は両者0行進。試合は延長戦へと突入した。ここまで3安打の晃くんは延長10回、12回の打席、いずれも得点圏に走者をおいた状態で敬遠された。打ちたい、でも勝負をしてもらえない。好打者ならではの悔しさを味わった。そして13回裏、佐賀北の攻撃。二死から3連打で逆転を許し、サヨナラ負け。3時間を超える接戦の末、帝京の夏が終わった。
もちろん悔しくてたまらなかったが、10年の時を経て「キャプテンをして春夏2回の甲子園に行けた。報われた思いでした」と振り返ることができる。やはり甲子園は球児にとって特別な場所だ。
「あまり闘争心のない子だったので、どうなることかと心配だった」というお母さんの心配をよそに、野球人として立派に成長した晃くん。子供の頃からの夢を叶え、高校生ドラフト3巡目で福岡ソフトバンクホークスに入団した。高校通算60本塁打の長打も魅力だったが、プロでは選球眼に磨きをかけ、巧みなバットコントロールで安打を量産している。
丁寧に言葉を選びながら、最後のアドバイスをくれた。
「小学生は楽しく、中学生はうまくなろうと意識して取り組んだ方がいいと思います。高校生はチームプレーをより意識するようになるはずです。甲子園という目標があるから、それを目指して集団行動も勉強する場所。技術練習や体力強化は必ずやるので、それは自分でしっかり頑張ればいい。それ以上に、周りの選手とのコミュニケーションを勉強できるかが重要だと思います」
経験があるからこそ、言葉に重みを感じる。中村選手からのエールが、野球少年たちに届くことを願う。(取材・文/古江美奈子 ※高校時代の写真は提供写真)
帝京は先制を許すも4回に同点に追いつき、その後は両者0行進。試合は延長戦へと突入した。ここまで3安打の晃くんは延長10回、12回の打席、いずれも得点圏に走者をおいた状態で敬遠された。打ちたい、でも勝負をしてもらえない。好打者ならではの悔しさを味わった。そして13回裏、佐賀北の攻撃。二死から3連打で逆転を許し、サヨナラ負け。3時間を超える接戦の末、帝京の夏が終わった。
もちろん悔しくてたまらなかったが、10年の時を経て「キャプテンをして春夏2回の甲子園に行けた。報われた思いでした」と振り返ることができる。やはり甲子園は球児にとって特別な場所だ。
「あまり闘争心のない子だったので、どうなることかと心配だった」というお母さんの心配をよそに、野球人として立派に成長した晃くん。子供の頃からの夢を叶え、高校生ドラフト3巡目で福岡ソフトバンクホークスに入団した。高校通算60本塁打の長打も魅力だったが、プロでは選球眼に磨きをかけ、巧みなバットコントロールで安打を量産している。
丁寧に言葉を選びながら、最後のアドバイスをくれた。
「小学生は楽しく、中学生はうまくなろうと意識して取り組んだ方がいいと思います。高校生はチームプレーをより意識するようになるはずです。甲子園という目標があるから、それを目指して集団行動も勉強する場所。技術練習や体力強化は必ずやるので、それは自分でしっかり頑張ればいい。それ以上に、周りの選手とのコミュニケーションを勉強できるかが重要だと思います」
経験があるからこそ、言葉に重みを感じる。中村選手からのエールが、野球少年たちに届くことを願う。(取材・文/古江美奈子 ※高校時代の写真は提供写真)
協力:福岡ソフトバンクホークス オフィシャル球団誌『月刊ホークス』
https://www.hawks-ma.net/