私たちのノウハウを、学生さんたちも共有してほしい
前編のイベントレポートに続き、「東大球場スポーツデー」に参加した、NPBプロ球団スタッフ、東京大学硬式野球部浜田一志監督の言葉を紹介する。
横浜DeNAベイスターズ
野球振興部 鈴木尚典講師「大きく言えば野球人口を増やしていきたいという気持ちですね。今までなかったことですが、プロアマの垣根を超えて野球の普及活動を一緒にやれたらいいなと思います。
野球人口が少しずつ減っているという危機感はもっています。少しでも上昇できるように、これ一回だけじゃなく、続けていければいいなと思います」
野球振興・スクール事業部 會澤祐頼部長
「うちはBTボールと言う新しい競技を開発し、未就学児向けのイベントを続けています。
野球をしてくれる子どもがたくさん増えるのが目的ですが、そのためには意識やノウハウの輪が拡がるのが大事です。こうして学生さんと一緒に取り組んで運動が全国に拡がればいいと思います。今日の参加者は64人ですが、ここから他に波及するのが大事です。このイベントがきっかけで、こういう連携をやってもいいんだという意識が拡がっていけばいいですね」
讀賣ジャイアンツ
野球振興部アカデミー事務局 石田和之事務局長「プロも大学も地域で野球指導の企画をいろいろやっていますが、学生はそうした指導に慣れているわけでもなく、道具も子ども用のものが準備されてるわけでもありません。
ジャイアンツアカデミーは今年で13年、また他球団の皆さんも普及活動をやっていて、いろいろ道具はそろっていますし、教え方のノウハウもできています。これを学生さんにも伝えていきたいです。同時に12球団でメニューや考え方を共有して全国で展開できないかとも考えています。球団がない地域も多いので、大学や社会人なども普及活動のノウハウを共有してくれたらいいと思います。
私たちも当初は手探りでしたが、13年やってきていろいろ経験も積みました。年間200日は開講しています。今日のスタッフはたまたま元選手ではありません。2年目と3年目の若いスタッフですが、小さい子をメインに指導しているので、ノウハウは豊富です」
千葉ロッテマリーンズ
マリーンズ・アカデミー 武藤一邦アカデミーヘッドコーチ「未就学の5歳児くらいを担当しています。野球をあまり分かっていないお子さんに、ボールを投げるってこういう感じなんだ、打ってみたらこんな感じなんだと実感してもらい、野球って楽しいんだと思ってほしい。その道をちょっとでも開いてあげられればと思います。
僕らプロ野球の選手、OBは限られた人数しかいません。これから、野球の楽しさを伝えていくのは大学生、高校生の皆さんです。僕らと同じ考えを持って伝えてほしいです。そのために考え方とやり方を理解してほしい。学生さんは子どもと年齢が近いので、私たちにはできない接し方もできるでしょう。僕も東京六大学(法政大学)出身です。後輩の皆さんに期待しています」
コミュニティリレーション部地域振興グループ 伊東英治 部長代理
「未就学児の皆さんに、野球の入り口に垣根低く入っていただくこのイベントは、非常に大事な取り組みだと思います。
球団にはフランチャイズの縛りがあるので、それを乗り越えるためにはNPBさんや大学野球さんのお力を借りる必要があります。こういう機会を作っていただけるのは非常に貴重です。また他球団の教え方を見せていただくのも貴重な機会です」
埼玉西武ライオンズ
ライオンズアカデミー 吉見太一コーチ「プロアマ合同のこういうイベントは初めての経験です。学生さんと一緒にやるのも初めてです。これからの普及活動を背負っていくのは、学生さんでしょう。子どもたちに野球に興味を持ってもらうのが一番大事です。野球選手は体が大きいので、怖がられないように目線を下げるのが大事ですね」
事業部野球振興グループ兼プロモーショングループ 別府学氏
「西武は地域の大学と連携協定を結んで我々が行かないところでも野球の普及をやっていただける環境を作っていきたいと思っています。東京六大学でいえば、埼玉県には新座に立教大学があるので連携するきっかけになればよいと思います」