ニュース 2018.11.12. 13:02

【小金原ビクトリー】練習で大切にしている「考える」「楽しむ」「思いやる」

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練習のはじめのウォーミングアップとダウンにはSAMURAI JAPANで川島浩史トレーナーがやっていたことをチームに持ち帰り落とし込んでいる。
ただランニングをしてダッシュをするということではなく、笛の合図で前へダッシュ、バックで戻る。そのときに滑らないで膝を使ってしっかり止まることを意識させているという。バック一つをとっても目を切る半身のバックなど、外野の動きを意識した動きを取り入れている。このアップの動きは野球のどんな動きに役に立つのか? なぜ必要なのか? それらの意図も子どもたちに説明して行っている。また、週に一度は肩甲骨と股関節の柔軟性のチェックも行なっているという。

キャッチボールは1日1回。「肩、肘には生涯の耐用期限があると思っているのでなるべく少なく」というのが高橋監督の考えだ。なるべく少なく、というのは球数ではなく時間で10分くらいが目安。
「この子たちは野球が好きなので休憩時間も野球をやっているんですよ(笑)。そこでもいっぱい投げているので」と、練習としてのキャッチボールを少なくしている意図を説明してくれた。



この日行われていた2つのノックは少し変わっていた。1つは高橋監督が社会人野球時代に練習していた「間ノック」と呼ばれている練習だ。この練習の狙いは子どもたちのコミュニケーションと判断。ノッカーを務めるコーチが内野と外野の間にフライをあげる。そのボールに対して、内外野の子どもたちは自分が行くのか、相手を行かせるのか? それを考え、判断して、声を出して相手に伝える。また相手がボールを追いに行ったなら自分はカバーに入るという動きの確認にもなる。そして、カバーした選手はカバーで終わらずに相手にちゃんと指示を行う。

この「間ノック」は何度も繰り返し行われていたが、コーチの指示通りに子どもたちを動かすのではなく、どう動くかを考えるのはあくまでも子どもたちだ。
「『こうなったらこう動け』と子ども達に動きを叩き込むほうが簡単だと思います。でもそこは子どもたちに考えてもらいたいところですので、時間がかかってもこのやり方にしています」

もう1つは「フライを怖がらない練習」。ノッカーが高く打ち上げた打球に対して落下点に入り構える。子どもがボールを落球してもOK。大人たちは怒らない。なぜならこの練習の目的は「フライを怖がらない」ことだから。落下点に入って、怖がらずにボールを捕りに行けていれば捕れなくも問題ではない。野球経験の浅い子どもなどはボールを怖がることがまだあるため、まずはそれを払拭することが狙いなのだ。


 
ノックの最後は子どもたちが逆シングルでの捕球練習を行う。ちなみに小金原ビクトリーでは「逆シングル」という言葉は禁止で「バックハンドキャッチ」と呼ぶことにしているという。「逆シングルって『逆』という言葉がつくとなんかネガテイブじゃないですか(笑)。ですので、このチームでは『バックハンドキャッチ』です。ジャンピングスローなんかするとみんなで褒めますよ」
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