ニュース 2018.12.13. 12:06

「現役のプロ・アマ選手と一緒に野球あそびをしよう」イベントレポート(前編)



この日はまず10時45分にグラウンドを開放。午前中の時間は自由参加であり、広いグラウンドを使って何をしても良いというものだった。トスマシンやスピードガン(マイル表示)が設置されたエリアでは初めてバッティングやピッチングに多くの子どもたちがチャレンジしていたが、あくまであそび場の開放ということもあり、トランポリンやサッカーボールを使って遊ぶ子どもも多く見られた。これも既存の野球教室とは一味違うものだろう。



大渕氏は「チームで野球をすると子どもが一列に並ぶところから始まりますが、それがそもそもおかしいと思う」とも話していたが、確かにあそびにはそのような規律は必要ないだろう。同行していた保護者たちも一緒になって楽しむ様子はまさに“あそび場”というコンセプトにふさわしいものだった。
 
12時になると開会式が行われ、前述したプロ、社会人、現役大学選手の紹介とデモンストレーションが実施された。最初に子どもたちにプレーを見せたのは小島投手。マウンド付近からホームに向かってキャッチボールを開始し、その様子を斎藤選手が「相手の胸に投げることが大切」といった風に解説する形で行われた。その距離は徐々に伸び、最終的にはセカンドベース付近まで後退。約40メートルの距離でも真っ直ぐの軌道で相手まで届くボールの勢いに子ども、保護者から歓声が上がった。





次に実演を見せたのは重信選手。小島投手がマウンドに立ち、牽制をかいくぐって盗塁を決めるデモが行われた。プロでもトップクラスの脚力を誇る重信選手が楽々盗塁を決めるとそのスピードにも大きな歓声が上がっていた。



そして最も子どもたちを沸かせたのがバッティングのデモンストレーションだ。ここでは社会人でも屈指の強打者として知られる丸子選手がロングティーを披露。徐々に飛距離を伸ばしてスタンドインすると、関係者も含めた全員から大きな歓声と拍手が起こった。



丸子選手の後には飛び入りで来年からルートインBCリーグの茨城でプレーする鴨志田舜人選手(慶応大学卒)と、かつてアメリカのマイナーリーグでプレーし、最もメジャーに近い日本人野手とも言われた根鈴雄次さん(法政大学卒)も参加。ともに苦戦しながらもスタンドインする打球を披露し、早稲田大学以外の東京六大学OBが交流する姿も見られた。これらのいわゆる“プロの技”を見る子ども達の目は輝いており、野球をやりたいという動機づけには非常に有効だと感じるデモンストレーションだった。(取材・西尾典文、写真:編集部)



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