OCD(肘離断性骨軟炎)などを早期発見
近年、野球少年の肩、肘の故障が大きくクローズアップされている。小学生の頃から「勝利至上主義」で、トーナメント形式で試合をしてきた子供は、肩や肘を損傷している可能性が高まる。特に肘は、痛みなどの自覚症状が出るのは相当重症なケースであり、それ以前の無自覚な状態でもOCD(肘離断性骨軟炎)などの障害を負っている可能性がある。
これを放置していると、重症化すれば手術をしなければならなくなる。野球生命を中断することになるばかりでなく、成人してから日常生活に支障が出る可能性がある。
そこで、スポーツドクターなどから野球少年の「野球肘検診」の必要性が叫ばれるようになっているのだ。
今回の「神戸野球肘検診」は、HBCA兵庫野球指導者会が主催し、医療法人社団あんしん会、神戸大学医学部整形外科、株式会社アシックスなどの協力で行われた。
「これで3回目ですが、過去2回は医療法人社団あんしん会のご協力で、年4回、各200人くらいの子どもたちの検診を行ってきました。しかしそれは病院側の負担も大きいですし、手間もかかります。1度でやってしまおうということで、神戸大学医学部整形外科さん、株式会社アシックスさんにもご協力いただき、大きな会場で行うことにしました」
HBCA兵庫野球指導者会の谷中康夫代表は語る。