お風呂上がりにストレッチをすべき「3つ」の理由
筋温が高まっているから
練習や試合などで激しく体を動かすと、筋肉のもととなる筋線維もそれに伴って何度も繰り返し収縮します。伸び縮みを繰り返していると、疲労がたまっていくにつれてその動きは鈍くなり、やがて筋肉は縮みやすくなります。
また温度が下がっていたり、緊張したりしても筋肉は縮みやすくなります。
筋肉が縮んだ状態を元の状態へと近づけるためにストレッチを行うのですが、お風呂に入ると体全体が温まるので筋肉の温度も高まり、筋線維がより伸びやすくなるのです。
お風呂上がりで体がポカポカした状態のときに行うようにしましょう(入浴後20〜30分以内を目安に)。
注意点としてはいつも以上に柔軟性が高まるので、反動をつけずゆっくりと行うことがポイントです。
リラックスしているから
お風呂上がりは体が温まり、自律神経の一つである副交感神経が優位に働きます。副交感神経はリラックスした状態をつくり出すため、より筋肉もゆるみやすくなります。
この状態で息を吐きながらゆっくりとストレッチを行っていくと、筋線維が伸ばされて血流がよくなり、疲労物質をより早く体の外に排出するサイクルが早くなります。
好きな音楽を聞いたり、香りのいいアロマなどを焚いてリラックスしながら行うとよいですね。
習慣化しやすいから
セルフコンディショニングとして毎日の習慣にする場合、いつも行っている行動とセットで行うとより習慣化しやすいといわれています。入浴はほとんどの選手が毎日行っている行動の一つですので、「お風呂上がりにストレッチをする」と2つの行動をセットにしてしまうと忘れることもありません。
「グランドではストレッチの時間がとれなかった」という場合でも、自宅に帰ってからお風呂上がりのタイミングでストレッチを行うようにすれば、翌日以降の疲労具合も変わってきます。
入浴後は脱水傾向にあるので、水分補給をしっかり行いながらぜひストレッチを続けて行うようにしましょう。
著者プロフィール
アスレティックトレーナー/西村典子(にしむらのりこ)
日本体育協会公認アスレティックトレーナー、NSCA-CSCS、 NSCA-CPT。東海大学スポーツ教育センター所属。高校、大学など学生スポーツを中心としたトレーナー活動を行う一方で、スポーツ傷害予防や応急処置、トレーニングやコンディショニングに関する教育啓蒙活動を行う。また一般を対象としたストレッチ講習会、トレーニング指導、小中学生を対象としたスポーツ教室でのウォームアップやクールダウンといったさまざまな年齢層への活動がある。一般雑誌、専門誌、ネットメディアなどでも取材・執筆活動中。
大阪府富田林市出身。奈良女子大学文学部教育学科体育学専攻卒。
日本体育協会公認アスレティックトレーナー、NSCA-CSCS、 NSCA-CPT。東海大学スポーツ教育センター所属。高校、大学など学生スポーツを中心としたトレーナー活動を行う一方で、スポーツ傷害予防や応急処置、トレーニングやコンディショニングに関する教育啓蒙活動を行う。また一般を対象としたストレッチ講習会、トレーニング指導、小中学生を対象としたスポーツ教室でのウォームアップやクールダウンといったさまざまな年齢層への活動がある。一般雑誌、専門誌、ネットメディアなどでも取材・執筆活動中。
大阪府富田林市出身。奈良女子大学文学部教育学科体育学専攻卒。