足が遅い原因をいくつかご紹介してきましたが、ケガを予防するためにもぜひ知ってもらいたいことがあります。それは足の着地ポイントです。速く走るための基本原則は「足の回転数を上げる」×「歩幅をひろげる」ですが、速く走ろうとするあまり、着地足が体から離れた前方の位置に接地してしまうと足は踵から着地してしまいます。踵着地は接地するたびにブレーキとなってしまうだけではなく、太ももの裏側にも大きな負担を強いる走り方となってしまいます。太ももの肉離れは筋力や柔軟性だけではなく、走り方や着地によっても起こりやすいと言えるでしょう。
肉離れを起こさないためには足を体の近くで着地させることがポイントとなります。空き缶やペットボトルを地面において、それを踏みつぶすためには真下に力を入れることが一番大きな力を発揮します。これが体よりも前側になってしまうと踵から踏みつける状態となり、大きな力も発揮することができません。地面の反力を最大限に活かすためにも、足の着地は体の近くになるようにイメージしてみましょう。中には少し踵を浮かせぎみにするつま先着地を推奨する専門家もいますが、筋力レベルがまだ未発達の選手ではアキレス腱や足底筋膜炎などを起こしやすくなるといわれています。まずは踵着地はブレーキになりやすいことを理解し、足底全体で地面をとらえることを意識してみましょう。
走るときの前傾姿勢は壁を使ったトレーニングがイメージしやすいと思います。壁に両手をあてて腿上げを繰り返す動作などで走る姿勢を体に覚えさせましょう。前へ前へという意識が強すぎると上半身だけが前に出て、下半身は追いついていない、いわゆる「くの字」型の姿勢になってしまいます。くの字型の姿勢では、着地足は体の前方に振り出されて踵着地になってしまいます。正しい姿勢を保ちながら、足を体の近くで着地させることを心がけて走るようにしてみてくださいね。(西村典子)
肉離れを起こさないためには足を体の近くで着地させることがポイントとなります。空き缶やペットボトルを地面において、それを踏みつぶすためには真下に力を入れることが一番大きな力を発揮します。これが体よりも前側になってしまうと踵から踏みつける状態となり、大きな力も発揮することができません。地面の反力を最大限に活かすためにも、足の着地は体の近くになるようにイメージしてみましょう。中には少し踵を浮かせぎみにするつま先着地を推奨する専門家もいますが、筋力レベルがまだ未発達の選手ではアキレス腱や足底筋膜炎などを起こしやすくなるといわれています。まずは踵着地はブレーキになりやすいことを理解し、足底全体で地面をとらえることを意識してみましょう。
走るときの前傾姿勢は壁を使ったトレーニングがイメージしやすいと思います。壁に両手をあてて腿上げを繰り返す動作などで走る姿勢を体に覚えさせましょう。前へ前へという意識が強すぎると上半身だけが前に出て、下半身は追いついていない、いわゆる「くの字」型の姿勢になってしまいます。くの字型の姿勢では、着地足は体の前方に振り出されて踵着地になってしまいます。正しい姿勢を保ちながら、足を体の近くで着地させることを心がけて走るようにしてみてくださいね。(西村典子)
著者プロフィール
アスレティックトレーナー/西村典子(にしむらのりこ)
日本体育協会公認アスレティックトレーナー、NSCA-CSCS、 NSCA-CPT。東海大学スポーツ教育センター所属。高校、大学など学生スポーツを中心としたトレーナー活動を行う一方で、スポーツ傷害予防や応急処置、トレーニングやコンディショニングに関する教育啓蒙活動を行う。また一般を対象としたストレッチ講習会、トレーニング指導、小中学生を対象としたスポーツ教室でのウォームアップやクールダウンといったさまざまな年齢層への活動がある。一般雑誌、専門誌、ネットメディアなどでも取材・執筆活動中。大阪府富田林市出身。奈良女子大学文学部教育学科体育学専攻卒。
日本体育協会公認アスレティックトレーナー、NSCA-CSCS、 NSCA-CPT。東海大学スポーツ教育センター所属。高校、大学など学生スポーツを中心としたトレーナー活動を行う一方で、スポーツ傷害予防や応急処置、トレーニングやコンディショニングに関する教育啓蒙活動を行う。また一般を対象としたストレッチ講習会、トレーニング指導、小中学生を対象としたスポーツ教室でのウォームアップやクールダウンといったさまざまな年齢層への活動がある。一般雑誌、専門誌、ネットメディアなどでも取材・執筆活動中。大阪府富田林市出身。奈良女子大学文学部教育学科体育学専攻卒。