■子どもが「痛い」と言える環境作りが大事
ストレッチの重要性を唱える峯さんだが、そこには自身の二の舞になる選手が出て来てほしくないという願いがある。
「もっと野球がしたいのに、ケガのせいで断念することほど悲しいことはないですから。特に子どもの頃は痛いと思っても自分からは言うことがなかなかできないものです。気づかないまま悪化することもあるので、親を含めた周りの大人が気づいてあげられる環境、子どもが痛いと言える環境を作ることが大事だと思います」。
肩の状態が限界になってからは野球が嫌いになったこともあるという峯さん。今は野球に対してどんな思いを抱いているのか聞いてみた。
「野球をやってきたことは全く後悔していません。むしろやってきて良かったとしか思えないですね。相手を敬う大切さ、挨拶、礼儀などすべてが社会に出た今に繋がっていると思います。
高校時代に和歌山から5時間近く車を走らせ、福井まで試合の応援に来てくれた家族、自分を指導してくださった指導者の方々、支えてもらった仲間達には感謝の気持ちしかありません」
最後に峯さんにこんな事を聞いてみた。将来、子どもができたら野球をさせたいですか?
「自分の子どもには絶対に野球をさせたいですね。それが今一番の楽しみです(笑)」
(沢井史/写真:本人提供)