■勉強をツールにして、野球に取り組む姿勢を変える
「勉強の成績を上げることはもちろん大事ですが、一番は『勉強というツールを使って野球に取り組む姿勢を変える』ことが私に求められています」という豊田コーチが用いるのは、メジャーリーグで活躍する大谷翔平選手や、菊池雄星選手が高校時代に使って話題にもなった「オープンウィンドウ」「マンダラチャート」と呼ばれるシートだ。将来の夢や目標は何なのか? 自分と向き合い、まずはそれを具体化させる。それを達成するためには「いま何に取り組むのか?」、そして「どうやって取り組むのか?」をシートに落とし込む。
「ボールの飛距離を伸ばすためにはどういった練習や取り組みをすればいいのか? 打撃のタイミングが課題ならまず何に取り組むべきなのか?」最初は何も書けなかった1年生も自分と向きあい、考え続けていくうちに、いつしか自発的にスラスラと書けるようになるという。
高校でも大好きな野球を続けられるようにーー
豊田コーチはグラウンドの外で子ども達の夢の実現を応援している。
(取材・写真:細川良介)