■メンバー外の部員を思えば、「練習嫌い」なんて言ってられない
——中学、高校に進むにつれて練習も厳しくなったと思いますが、それでも辞めずに続けられたのは?
重宮 自分はうまい、ヘタ関係なく、野球に夢中になれたので厳しさがどうだとは感じませんでした。野球が好きでやっていたので。小学校低学年から試合に出て、良い思いをしていたからかもしれません。
高校に入って周りのレベルの高さを感じてくじけたこともありましたけど、どんな結果でも自分は最後まで楽しくやれたらいいと割り切ってやってきました。高校では2年からレギュラーになって、秋からキャプテンにもなりましたけれど、自分はそこまですごい選手ではないので、常に挑戦者としてやってこられたのが良かったです。
安藤 自分も小、中といい打順を打たせてもらって、その頃は周りでは実力で負ける者はいなかったんですけれど、高校ではピッチャーのレベルが上がって最初の頃は三振ばかりしていたんです。練習もきつかったけれど、きつい練習を積んで成長を実感できました。辛い練習をしても何かに繋がると信じてやってきました。
重宮 明商は練習の休みが少ないんですよ。年末年始も3日間くらいですかね。半日休みはありますけれど、普段は練習は毎日あります。これがまたしんどいんです。
宮口 自分はここに来て分かったのは、自分が練習嫌いだったということですね(笑)。
重宮 (笑)。
宮口 でも、メンバーから外れた100人の部員のことを思うと、練習嫌いなんて言ってられないと思いました。それを(狭間)監督のもとで野球をやってきて知ることができました。
杉戸 中学生の時、少し勉強をして公立高校で野球をやっていけばいいかなと思っていたのですが、中学生の時に「練習はしんどいけれどやってみないか」って、(監督に)声を掛けられて、頑張ってみようと思いました。明商は本当に練習、練習でしんどいんですけれど、試合をしていて粘り強さが身についていくのを感じました。
重宮 休みがなくて練習続きですけど、体が暑さに慣れるとか、我慢強さは身につきました。1日の練習が長く感じる時もありますが、必死に食らいついて練習していたら、試合では“これだけやってきたんだから”と思えるので、厳しい試合でも耐えられるようになりました。
安藤 練習が1日だけ休みでバットを振らなかったら不安になることがあります。だから、続けていくことって大事なんやなと思いました。これから大学に進んでも、この気持ちを忘れないようにしたいです。
皆さん、ありがとうございました。次のステージでも頑張ってください!
(取材・写真:沢井史)