ニュース 2019.11.06. 11:58

「スポーツが楽しい」を教える、母体がNPO法人の少年野球チーム「ブルーウインズ」

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ブルーウインズは横浜市西区にある総合型地域スポーツクラブ「特定非営利活動法人みなとみらいクラブ」のジュニアスポーツ・プログラムの野球部門として今年4月に誕生した軟式少年野球チーム。同クラブは「マルチスポーツ」をキーワードに3か月を1単位とした「シーズン制」を取り入れているため、野球が行えるのは4月から12月まで。子どもの成長を第一に考え、1月〜3月のオフ期間は、サッカー、バスケットボール、バレーボールなどの他の競技に取り組めるなど、競技を超えた連携を図る環境に身を置くという異色の方針のチームだ。




練習が行われるのは週に一度、日曜日の9時から12時までの3時間。誕生してまだ半年だが部員は42名(全員4年生以下)にも及ぶ。
「1、2月に体験会を行い、本拠地のみなとみらい本町小学校でチラシを配布してもらったおかげで多くの子どもたちが集まってくれました」
そう話してくれたのはチームのGM・監督である塚本幸治さん。自分の子どもをどこかの野球チームに入れたいと色んなチームを見て回ったとき、長時間練習、監督・コーチからの怒鳴り声などが響くグラウンドに疑問を抱き「もっと子どもたちにあったやり方があるはず」そう考え、野球指導を一から学び直し「日本スポーツ協会公認軟式野球競技コーチ3」資格を取得。自身でチームを立ち上げたのだという。



そんな思いで立ち上げたチームだけに、公式HPには【指導者心得】として、以下の内容が記載されていた。

【指導者心得】
・グランド内では子どもを尊重する。手を出さず、手を貸す。口を出さず、見守る。
・心技体、発展途上の小学生たち。上手くプレーできなくて当然。
・もちろん、グランド内での罵声・怒号は厳禁
・成長機会を与え(偏った選手起用はしない)
・ミスを許容する雰囲気づくりを行う(次の機会へ前向きに進む)
・グランドにいる全員で楽しむ、成長するチームを目指す(団体スポーツで協調性を学ぶ)

練習はいつもアイスブレイクを兼ねたストレッチ、ウォームアップから始まる。指導にあたるのは強豪軟式野球チームとしても有名な「ジャンクベースボールクラブ(一般社団法人ジャンク野球団)」のメンバーたち。普段は中学、高校で教員を勤めていたり、体育大で学んでいたり、日本スポーツ協会公認の「ジュニアスポーツ指導員」の資格を持っていたりと、子どもにスポーツを教える経験、能力に長けたメンバー達が、毎回子どもたちが飽きずに楽しめるように落としこんだプログラムを提供している。



この日は見学に来ていた保護者たちにも呼びかけ、じゃんけん列車の要素を取り入れたストレッチメニューを親子で楽しんだ。
画一的なストレッチは面倒だったり、ついつい惰性で行なったりしてしまいがちだが、このメニューが終わると子どもたちからは「もう一回! もう一回!」とアンコールの声があがった。子どもが楽しがるツボを抑えたメニュー作りは流石という他ない。

ストレッチが終わると子どもたちは3つのグループに分かれてウォーミングアップに取り組んだ。一つのグループはかけっこやリレーをベースにした瞬発系のメニュー、もう一つのグループはバスケットボールやラグビー、バドミントンなどの野球以外のスポーツの要素を取り入れたメニュー、そしてもう一つのグループは側転などの体操の要素を取り入れた身体操作性向上やフィジカル強化を目的にしたメニュー。この3つのメニューを子どもたちはローテーションで行なっていく。もちろん、ここにも遊びの要素がふんだんに散りばめられており、子どもたちは笑みを浮かべて実に楽しそうに取り組んでいた。

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