ニュース 2020.01.14. 12:00

「強く振ること、反対方向に打つこと」筒香嘉智選手が野球少年にアドバイス

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1月12日、大阪府河内長野市の堺ビッグボーイズ専用グラウンドで、OBで同チームのスーパーバイザーを務める筒香嘉智選手(今季からMLBタンパベイ・レイズ)が、新年恒例の交流会を行った。この会で筒香選手は、中学生にバッティングを披露し、その後、中学生の質問に答えた。大変実践的で、わかりやすいアドバイスになっていたので、質疑応答を紹介する。




――バッティングの調子が悪いときは、どうすればいいですか?

筒香 調子が悪いときに、やみくもにバットを振ったり、強く振ったりしても自分がどこが悪いのかはよくわかりません。そういうときは、1球1球時間をかけてバットを振って、(自分のフォームを)チェックすることが必要です。

――逆方向に打球を打つにはどうすればいいですか?

筒香 逆方向に打つときに、ポイントを前のほうで打つと弱い打球になるから、体の正面で球をとらえるようにします。打つときに手が離れてしまうと打球が弱くなるから、バットをしっかり握って近いポイントで打てば、逆方向にも強い打球を打つことができるようになります。

――どんな意識で、どんな練習をすれば強い打球が打てるようになりますか?

筒香 置きティーって、普通はあまり強い打球が打てません。前からボールをほおってもらったほうが強い打球が打てます。だから置きティーは、地味な練習であまり好きな人はいないと思いますが、実は自分の打撃フォームが一番身に付きやすい練習方法です。
ポイントも一番わかりやすいですし、置きティーで強い打球が打てるようになれば、前からほおってもらった時にもいい打球、質の良い打球が飛ぶようになります。皆さんも普段から置きティーで練習するようにしてください。

――自分のスイングを心掛けるときにどんなことを考えればいいですか?

筒香 体が先に前に行ってしまったら、バットの先端もついてくるので、詰まったら詰まったまま、早かったら早かったままで終わってしまいます。だから体が前に行かないように気を付けることが大事です。そして前の肩(左打者の右肩)が開いたら、後ろの肩(左肩)もついてくるから、前の肩を開かず、後ろの肩を残すように意識してスイングしています。
それができたら、あ、遅れたなと思っても抜いたりすることができますし、早いと思っても足を粘らせて時間を作ることができます。要するに体が前に突っ込まないようにすることが大事です。

――インコースを打つにはどうすればいいですか?

筒香 今の話と同じですが、体が前に行ったらインコースにバットを合わせる余裕がなくなるので、前の肩が開かないようにします。
バッティングの基本は、強くバットを振ることができることと、そして反対方向にきっちり打球を飛ばすことができることです。バットを強く振るためには、練習でただ無意識にバットを振るのではなくて、しっかり振ることを意識することが大事です。
なぜ反対方向に打つことが大事かというと、投手の投球はインコースよりもアウトコースに来ることが圧倒的に多いからです。インコースを打つのは苦しいですが、それは辛抱強く練習をして克服するとして、その前にアウトコースをきっちり打てるようになれば、打撃の幅は広がります。

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