同級生、巨人・小林誠司選手から学んだもの
石塚監督は、同志社大学硬式野球部では、現巨人の小林誠司選手とチームメイトだった。
小林選手は広陵高校時代、現広島の野村祐輔投手とバッテリーを組み、春の甲子園でベスト8、夏は準優勝という輝かしい実績を引っ提げて同志社に進んだ。
「僕も捕手でしたが、小林君がいたので大学ではファーストに転向しました。小林君がキャプテンで、僕が副キャプテンでした。
小林君と一緒に寮生活をしていて痛感したのは、彼は本当に練習をよくしたということです。それも、彼は言われたからやっていたのではなく、自分がうまくなりたい、進化したいという気持ちで練習をしていました。そういう気持ちが大事なんじゃないでしょうか。
その原動力は“野球が好き”だから。野球は好きなら、勝手に練習するんだな、と思いました。
それに彼は、道具も大切にしていました。道具を磨くのも彼の日々のルーティンになっていました。
今も選手たちに“小林君はこんな風にやっていたよ”と話しています」
日々を大切にしてほしい
秋以降はどんな指導をしていくのだろうか?
「昨年は、秋にたくさん練習試合や紅白戦をこなしました。秋から冬までいろんな子がいろんなポジションを守って経験値を高め、力を付けました。今年もできるだけ試合数をこなしていきたいですね。
代替大会はトーナメントまで勝ち進めば、10月になります。3年生はそこまで引退しません。うちは高校受験がないので、引退が伸びても3年生への影響はありませんが、その分、秋になっても2年生が3年生に甘えているのは、ちょっと問題ですね。
僕はドミニカ共和国の野球を視察して、生徒と指導者がお互いをリスペクトする関係が素晴らしいと思いました。うちもそういう関係で行きたいと思います。
今年は当たり前のものが当たり前じゃなくなる経験をしました。選手たちにはそれだけに、日々を大切にしてほしいと思いますね」(取材・文・写真:濱岡章文)