第1ステップ:両足を並行に開いたキャッチボール
足を並行にすることで体が開かなくさせることが目的。体を横に振って投げるのではなく、後ろから前に振って投げる感覚を養う。同時にボールを投げる時の体の軸を意識させる。体の軸は体の中心と考えがちだが、そうするとグローブを持った方の方が開いてしまう。ボールを投げる時の体の軸はグローブを持っている側の肩。ここを軸にして回転して投げる感覚を養うことで体が開くことを防ぐことができる。
(距離:7、8メートル)
第2ステップ:足を前後に大きく開いてキャッチボール
内転筋をしっかり使って投げる感覚を養う。この時のポイントは投げた後に軸足を残したままにして蹴らないこと。つまり体重移動は行わない。
(距離:15メートルくらい)
第3ステップ:体重移動を意識したキャッチボール
第2ステップと途中まで同じだが、投げた後に軸足をしっかりと蹴る。これにより投げ終えた後に踏み出した方の足の股関節にしっかりと体重を乗せることができる。
(距離:15メートルくらい)
第4ステップ:片足ジャンプのキャッチボール
半身の姿勢から「1、2」のステップで軸足で片足ジャンプして投げる。軸足にしっかり体重を乗せることを意識して、その体重を前足にしっかり伝えることが目的。
(距離:12、3メートルくらい)
第5ステップ:足の運びを意識したキャッチボール
「1、2」のリズムでグローブを持った方の足、もう一方の足(軸足)の順に踏み出し、「3」のタイミングで踏み込んでボールを投げる。ポイントは「2」の時に踏み出した軸足のくるぶしを投げる方向に対して90度にすること。「内側のくるぶしを投げる方向に見せる」イメージ。
(距離:12、3メートルくらい)
第1ステップから第5ステップのキャッチボールを15分ほど行なったあと、ようやくいわゆる通常のキャッチボールが行われていました。
ボールを投げる時に大切なことは「腕力に頼りすぎないこと」。そのためには「身体の捻り」「体重移動」を効果的に利用することが大切になり、正しいボールの投げ方を身につけることが故障の予防にもなります。流し気味に行われてしまいがちなキャッチボールですが、港北ボーイズでは意識高く取り組んでいました。(取材・写真:永松欣也)