ニュース 2021.07.02. 14:23

【少年野球お悩み相談】練習に行こうとすると吐き気を催す息子

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練習に行こうとすると吐き気を催す息子


【相談内容】


小4の息子について相談です。現在、週2回の練習と週末の試合・練習に行けなくなっている状態です。

平日練習に参加した翌日、着替えをして練習に行こうとしたところで吐き気を訴え、体調不良で休みました。吐き気は少し時間を置いたらよくなり翌日は学校にも行きました。しかし、週末に行われる試合直前、またしても家を出るときに吐き気がして行くことができませんでした。

本人に聞くと「野球には行きたい、でも吐き気がしていけない。自分でも理由がわからない」と言って泣いてしまいます。チームに休むことを連絡し、時間が経てば吐き気は治まります。

子供がストレスに感じていることがあるのかどうか、「何でもいいから思っていることを話してみて」と言うと、「上級生の試合に出ることにプレッシャーを感じている」とのことでした。
チームには5、6年生が10人以上いて、息子と同学年の4年生が4人いますが、息子はレギュラーとして試合に出してもらっていました。

その後も症状は繰り返しています。先日も朝の時点では吐き気がして練習に行けませんでしたが、午後にはグランドに行きました。でもグランドの中に入ることはできませんでした。吐き気を緩和する薬なども飲ませましたが駄目でした。

本人は「試合には出たい。練習も行きたい。でも体がおかしくて行けないから悔しい」と言って泣いてしまいます。

同級生が練習後に家に来てくれたときは一緒にキャッチボールやバッティングを楽しそうにやっています。
なるべく子どもに寄り添って対応していますが、正直とてもつらいです。

チームの監督・スタッフにも色々と相談をしてますが、何か良いアドバイスがあればと思います。
宜しくお願いします。




今は無理して行く必要はない


編集部
お子さんも、親御さんも辛いですね。この状況は。

野球パパA
これは試合のストレスだと思います。アメリカの少年野球のことを書いた本『アメリカの少年野球 こんなに日本と違ってた』(小国綾子/径書房)の主人公の男の子と症状が似ていますよね。

編集部
私もその本は読みましたが、確かに似ていますね。

野球パパA
日本人の男の子がアメリカであるチームに入って、試合で結果が出せないことやメンバーから外されるんじゃないかというプレッシャーから腹痛、胃痛、偏頭痛が出るようになり、「グラウンドに行きたいのに体が悲鳴をあげる」状態になってしまうんですよね。

編集部
でも、監督さんの一言で救われたんですよね。「バッティングは課題だけど守備はいい」みたいに、良いところを見つけて褒めてくれて。その一言を聞いて以来、偏頭痛がピタリと治まるんですよね。

野球パパA
この本を是非、相談者の方に読んで頂きたいですね。

学童監督
その子の野球が好きだという言葉にウソは無いと思います。本人が言っているように「上級生の試合に出ることにプレッシャーを感じている」ことが強いストレスの原因だと思いますが、もしかしたら他にも原因があるかもしれません。自信のないポジションを守らされている、打順や作戦で得意ではないことを求められている、練習していない事を本番で急に指示されたなど。

編集部
試合でミスや失敗をしたことが原因になって「また同じ失敗、ミスをしたらどうしよう......」というプレシャーもあるかもしれないですね。ましてや周りはみんな上級生。相当なプレッシャーを感じていてもおかしくはないですよね。

野球パパB
息子のチームにも同じ症状の子がいますし、過去にもいました。あるコーチの期待を込めた叱咤激励がプレッシャーになっていたそうです。なので、チームがそのコーチとも話をしてその子をコーチから離しました。今は復帰させて少しずつやっているみたいですが、「新チームになるまで休んでいてもいいよ」と監督さんが伝えると、本人も家族もホッとしていたそうです。

中学指導者
4年生であれば吐き気が出るほど拒絶したい場には行く必要はないと思います。仲の良い子とキャッチボールをしていれば野球は上手くなります。

学童監督
まだ10歳、何よりも週末を笑顔で過ごせる場にいさせてあげてほしいですし、小学校のカウンセラーなどにも聞いて専門的な対処をしてあげて欲しいと思います。

中学指導者
今、私も発達心理学を学び始めましたが、親との関係性で子ども達は成長していきます。既に体が拒否してるので今のストレスに対応できないのであれば逃してあげたり、休ませて様子を見させたりで良いのかなと思います。

【今回のアドバイス】


・『アメリカの少年野球 こんなに日本と違ってた』(小国綾子/径書房)を読んでみて

・吐き気が出るほど拒絶したい場には今は無理して行く必要はない

・カウンセラーなどにも聞いて専門的な対処を

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