ニュース 2022.04.11. 22:27

緩くてもいい、子ども達が「野球って楽しいな」と思える環境を目指す|大田ドリームス(後編)

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かつての勝利至上主義の方針から育成重視に大きく方針転換をした中学軟式野球チーム「大田ドリームス」(東京都大田区)。チームに集まるのは小学生時代にレギュラーになれなかった子がほとんど。強豪チームで全国大会出場や強豪高校への進学を目指すのではなく、楽しく野球ができる環境を求める子達の受け皿になっているチームです。2年生チームの監督と事務局長を務める潮田剛己さんにお話を聞いた後編です。




分かっていないのに返事だけ元気の良い「顔面服従」


——軟式野球のメリット、デメリットが語られるケースが多いですが、潮田さんはどのように考えていますか?

デメリットは高校で硬式野球をやるときに少し対応が遅れてしまうこと。メリットは怪我をしにくいことと、バッティングは振らないと飛びませんから、当てに行くような子がほとんどいないことでしょうか。



——思春期の子ども達を相手にするには大変なことも多いと思いますが、昔と今で中学生の気質の変化などを感じることはありますか?

今の子の方が真面目ですね。昔は喧嘩っ早いやんちゃな子もいましたけど今は喧嘩をする子もほとんどいません。その分、どういうことを考えているのか分からなくなっている、表情に出さない子が多くなった気はしますね。だからこそ、なるべく話しかけてコミュニケーションをとるように心がけています。
あとは「顔面服従」と呼んでいるのですが「はい!」と元気よく返事をするけれど、本当に分かったのか聞くと、実は分かっていないという子もいるんですよね(笑)。

——野球部に多い印象がありますね。分かっていなくても取りあえず「はい!」と言わないといけない空気みたいなのもありますよね。

そういうことを防ぐ意味でも、子ども達とのコミュニケーションを普段から大事にしています。

——分からないときに「分かりません」、痛いときに「痛い!」と言える関係性も大事ですよね。

そうですね。本当にそう思います。
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