ニュース 2022.05.26. 17:41

【ポジティブベースボールクラブ】「楽しく」ではなく「愉しく」を追求する新しいクラブ

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今年2月に埼玉県富士見市に新しい少年野球クラブが誕生しました。名前は「ポジティブベースボールクラブ」。現在の部員は4年生から年長さんまで、女子も含めた13名。代表の齊藤宗章さんにお話を訊きました。




——クラブを設立した経緯を教えてください。

元々は2人の息子が将来野球を始めたら一緒にグラウンドに立ちたいなと思い、2018年から指導者を目指して、体の仕組みや体の動かし方、またコーチングについて勉強を開始し、スポーツ医学検定の試験を受けたり、スポーツ協会コーチ1の講習会に参加したりしていました。この講習会を通じて、新しい考え方、新しいスタイルで活動されている少年野球チームがいくつかある事を知り、そんなチームをいつか私も設立したいと思ったことがきっかけです。

——クラブ設立に当たってお手本や参考にしてたクラブは有りますか?

3クラブあります。茨城県つくば市の「春日学園少年野球クラブ」さんは代表の方に連絡をさせて頂き、色々とお話を伺わせて頂きました。神奈川県川崎市の「ブエナビスタ」さんは試合を見学させて頂きましたし、東京都練馬区の「練馬アークスJr.ベースボールクラブ」さんは練習を一緒にさせて頂きました。

——参考にされたのはどんな点ですか?

勝利至上主義ではないということと「子ども達ファースト」という点ですね。

——「ポジティブベースボールクラブ」の指導方針、ポリシーを教えてください。

①土日を野球だけで潰さない。家族の行事や他のスポーツ・習い事もたくさん経験してもらいたい。
②【楽しく】ではなく【愉しく】野球を追求してもらいたい。
③【尊重】という言葉と意味を理解させたい。
この3つがクラブの指導方針です。

——練習は土日のみということですが、何時間行っているでしょうか?

活動時間は2〜4時間を目安にしています。回数は原則、土日の午前・午後を4等分した1コマのみの活動です。「週末1/4」ルールです。ただし、試合日や大会前などは除きます。

——少年野球人口が減っていますが、どんな点に原因があると思いますか?

野球が好きな子や経験させたいと思う保護者の方々はまだまだいると思います。でも、気楽にキャッチボールができる公園や広場が減少するなど、野球を体験できる環境が減っていること。また保護者の負担が大きいことも挙げられると思います。共働き世帯が増加している今の時代、保護者もせっかくの土日まで当番があるとなると、買い物する時間や家族の時間が失われますよね。そして少年野球の世界が閉鎖的に感じられること。これらが少年野球人口が減っている原因ではないでしょうか。

——どんな部分が閉鎖的に感じられていると思いますか?

入部したらなかなか辞められないのではないか、練習を休んだら試合に出してもらえないのではないか、サインミスやエラーをしたら監督に怒声・罵声を浴びせられるのではないかといった不安があることですね。
また、野球は小学生の頃から経験していないと、中学や高校からでは野球部には加入しずらいスポーツだと思います。尚更、ジュニア期が一番大切な時期なはずではあるのに、こういった負のイメージが大きいと思います。そのイメージを未だに払拭できていないから野球人口が減少しているのだと思います。

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