ニュース 2022.07.14. 16:59

【用賀ベアーズ】子ども達のピークは今じゃない、もっと先にある


【子ども達のピークは今じゃない】




——鈴木監督のAチームはどのような指導方針なのでしょうか?

子どもを野球に夢中にさせることですね。夢中になって何かに取り組めると、喜怒哀楽が倍増することになると思うんです。それが子ども達の成長につながりますよね。

——「楽しさ」と「強さ」「勝利」、どちらを求めますか?

日本野球公認規則にも「野球は勝つためのスポーツである」と書いてありますから、試合が始まったら全員で勝つ為にしかやっていません。
試合は勝つと楽しいですよね。楽しいと次へのモチベーションも生まれますし、負けると悔しい。悔しかったら何でダメだったのか考えるようになるし努力もする。そうやって勝ったり負けたりを繰り返しながら子ども達は成長していきます。そういうサイクルが上手く回るように意識して指導を行っています。



例えば、今年の全日本学童のマクドナルドトーナメントの世田谷区の大会は3回戦でサクッと負けてしまったんです。子ども達は世田谷区の代表になるという目標が達成できなかったという悔しさがありました。そこでもう一回気持ちを入れ直して、ジャビットカップの世田谷区大会で優勝することができたのですが、それもやっぱり、負けて、悔しくて、学んで、努力してという結果ですよね。マクドナルドトーナメントの世田谷区の予選で負けたことはもちろん悲しいことなんですけど、でも結果的にそれを糧に成長できたことは子ども達にとっては良い経験だったのかなと思いますね。

——なるほど。とはいえ何が何でも勝つことを目標にしているわけではない?

そうですね。彼等はまだ小学生ですから。彼等の野球のピークって絶対に今ではなく、もっと先にありますよね? 少年野球の試合、大会って野球のピークに向かう途中にある、短期的な目標だと思います。子ども達はそれでも目先の試合、大会を全力で勝ちに行くんですけど、でも大人達はそれらに対して「絶対に勝たねば!」となるよりも、もっと長い目で見て、「この先にあるピークに向けて今できる一番良い指導は何かな?」と考えることが大事だと思っています。
今はまだ伸び伸びと、思いっきり投げて、思いっきり打つ、思いっきり走る。それを土台として「ちょっと考えて野球をやろうね、色んな視点で野球を見ようね」というレベルにいるのかなと思っています。

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