ニュース 2022.10.24. 11:34

門真なみはや高校で「野球体験教室」開催。Liga Agresivaの試合の観戦も

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高校野球のリーグ戦であるLiga Agresivaは、勝利至上主義ではない「もう一つの高校野球」を目指して創設された。大阪府ではすでに7年前からリーグ戦を実施。
球数制限や、低反発の金属バットの仕様、全選手の試合出場などのルールを導入し、目先の勝利ではなく、選手たちの今後の成長を目指したリーグ戦を展開してきた。

また大阪では「7回は1死一二塁から」など、様々なシチュエーションを設定し、攻守両チームの選手が「この状況でどんな作戦をとるか」など判断能力を養うためのルールも導入してきた。

さらにLiga Agresiva参加校は、事前に、リモートで「スポーツマンシップ」について学ぶことになっている。
日本スポーツマンシップ協会の中村聡宏会長(千葉商科大学 サービス創造学部 准教授)を講師として、スポーツは何のためにやるのか。試合を行う上でどんなことを大事にする必要があるのか、などスポーツマンシップに関する基本的なことを学んで、試合の中でもそれを活用している。
今では、相手チームのファインプレーに対して拍手を送るようなシーンが見られるようになった。
またLiga大阪では、試合の後に、両チームの選手が車座になって座り、その試合でのたがいのプレーについて意見交換する機会も設けた。

さらに、Liga agresiva大阪では、1球速報アプリを導入し、選手の投打守の記録を1球レベルでデータ化して、オンタイムで見ることができるようにした。このアプリの導入によって選手は、自分たちの成績をプロ野球と同じ精細なレベルで把握することができる、

単に指導者から言われたことを実行するのではなく、自分たちで「考える野球」ができるようになるために、Liga Agresiva大阪は、様々な工夫を行ってきたのだ。

Liga Agresiva大阪は9月17日から11月まで大阪府内の高校で、リーグ戦を展開している。

こうした様々な試みを推進してきたのは、大阪府立門真なみはや高校の藤本祐貴監督だ。

藤本監督は、今年3月まで大阪府立香里丘高校の野球部長だったが、各校の指導者と話し合って様々な取り決めを行ってきた。
藤本監督は一方で「野球離れ」が進行し、特に小学校低学年、未就学児童の競技人口が激減していることを憂慮し、仲間の指導者とともに低学年の野球教室であるOSAKA BASEBALL PLAZAを行ってきた。

今年1月30日に、大阪府立香里丘高校で行われた第4回のイベントでは、高校野球部員やマネージャーのお兄さん、お姉さんの指導の下、年齢別に2つのグループに分けられた子供たちが、野球の「走る」「投げる」「打つ」の動作を学ぶ体験を行った。また最後は簡単なゲームも実施して「野球の楽しさ」を味わった。
子供たちを指導することで、選手やマネージャーも「どう教えれば理解するのか」「興味を持ってもらうためにはどうすればいいのか」など、様々な学びにつながった。

「このOSAKA BASEBALL PLAZAとLiga Agresivaを、合体させて、子供たちに野球体験をするだけでなく、本当の野球の試合の魅力にも触れてもらおうと思って企画しました」

10月30日、10時から大阪府立門真なみはや高校グラウンド(大阪府門真市島頭4-9-1)では、第6回OSAKA BASEBALL PLAZAを実施する。
これまでと同じく、高校生のお兄さんお姉さんが指導して野球教室が行われるが、それが終わるとグラウンドが整備され、門真なみはや高校、香里丘高校、花園高校によるLiga Agresivaのリーグ戦が行われる。子供たちを優しく指導してくれたお兄さんたちが、ユニフォーム姿で真剣勝負の試合を行う。

子供たちとその父母は、バックネット裏から試合観戦することができる。野球の試合を間近に観戦することで「野球の魅力」「楽しさ」を実感してもらおうという試みだ。

「子どもたちが観戦してくれると、選手も気合が入りますし、野球の本当の魅力を伝えることができると思います。どんどん参加してほしいですね」



なお、雨天の場合は中止、申込者のメールに中止の連絡が入ることになっている。(取材・写真:広尾晃)
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