ニュース 2022.11.22. 18:04

市内の中学軟式野球を盛り上げる「座間ひまわりカップ」

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11月19日(土)、神奈川県座間市立西中学校にて、小中学生の選手間の交流を深め、野球本来の楽しさを味わう大会「座間ひまわりカップ」が開催された。
この大会に参加したのは座間市内の公立中学校から6チーム、市内の少年野球チームから4チーム、これに大会主催の軟式野球クラブチームである座間ひまわり野球俱楽部の11チームの計93名(中学生66名、小学生27名)もの選手たち。座間市内でこのような大会は初めての試みとなる。




【大人が“選手達の邪魔”をしない大会】


「座間ひまわりカップ」が他の大会と大きく異なるのは、単に勝敗を競うだけでなく、試合を通じて選手たちが野球本来の楽しさを味わえる様々な仕掛けが施されている点にある。

まず、大会には所属チーム単位でエントリーするのではなく、当日集まった選手たちをランダムに振り分けて即席のチームを結成する。これは小中学生の選手間の交流を深めることや、普段のポジションや打順にとらわれずに試合を行うという狙いがある。
また安全面でも、打者は防球ネット越しに投手が投げたスローボールを打つことになっており、これにより小学生と中学生が同じ土俵に立って、安全に試合をすることにもなっている。

この大会の主な特別ルールは以下の通り。

・チーム全員が打席に打てるようにする。
・守備位置は毎回変えて守り、選手も必ず入れ替わる。
・攻撃は無死一三塁からスタートする。

これに加えて、選手たちだけで試合を進行するために指導者はベンチに入らずグランドの外から見学のみとされ、試合中のアドバイスも一切禁止。
「指導者が発言することで、選手が発言する機会が奪われます。それに練習でできないことを試合でできるようにすることはできません。情報過多になってしまうと、選手が自分で考えられなくなります。言い方は悪いですが、中学の先生方には“選手の邪魔をしないでください”と伝えました(笑)。これもコーチングの勉強の1つになりますから」
とイベントを主催した座間ひまわり野球俱楽部代表の榊原貴之氏はその意図を説明する。

普段とは違ったチーム編成で試合をすることに最初は戸惑いをみせていた選手達。「本当にこれでいいのか?」と、大人たちも不安な様子で選手たちを見守っていた。ところが試合が進むにつれて、選手同士の声の掛け合いも増え、良いプレーに歓声も上がるようになっていった。自然と指導者同士でもポジティブな会話が増えるようになり、普段は見られない選手たちの表情を見て、保護者から明るい拍手も沸いていた。

この大会では審判も選手達が務め、ジャッジに大人を介在させない。選手たちは時に判断に迷いながらも、自分たちで判定を下し、大きな問題もなく見事に試合を進行させていた。独自ルールの「判定が不服な場合はジャンケンで決める」場面では、選手たちが一層盛り上がりを見せるなど、この大会ならではの印象深い場面となった。

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