ニュース 2022.12.15. 16:52

「ジャパンウィンターリーグ」に唯一挑戦した高校生、高崎商大附・馬場悠吏選手の将来展望

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今年から始まった「ジャパンウィンターリーグ」は、高校、大学、社会人、独立リーグなど様々なキャリアを持つ野球選手たちが沖縄に集結し、11月末から1か月をかけて22試合のリーグ戦を戦うトライアウトリーグだ。ここに、唯一現役高校生で参加している選手がいる。投手兼外野手で登録している高崎商大附の馬場悠吏選手だ。
リーグ戦が始まった11月26日に、沖縄、アトムホームスタジアム宜野湾(宜野湾市民球場)で話を聞いた。




【回転数のある伸びるストレートで勝負できれば】


「高校では外野手でしたが、引退してからは投手の練習をしています。
自分はもっと上のレベルで野球をしたいと考えているのですが、大学はお金がかかるので、独立リーグか海外のチームで野球をして、スカウトの目に留まりたいと考えています。渡辺賢監督に相談したのですが『行ってこい』と言われました。
高校生は僕一人ですが、それほど不安は感じていません。
両親は『自分の人生だから自分で決めなさい』と理解してくれました。
でも、何歳までにプロに行けなかったら諦めるかは考えています。それを話したら親も『それならいい』と言ってくれました。
中学時代は投手でしたが、高校では捕手がメインになって、外野も守るようになりました。肩は強い方だったので、もう一度挑戦したいと思ったんです。
球速は投手の練習を始めて2か月半で、まだ120㎞/h台ですが、これから伸ばしていきたいです。身長は170㎝と低いですが、回転数のある伸びるストレートで勝負できればと思っています」

ジャパンウィンターリーグに参加するには、1ヶ月コースで35万円、半分の2週間でも24万円の参加費がかかる。馬場選手は半期の参加だが?

「いろんな人に出してもらいました。『将来返す』と言いました。チームにはトヨタやホンダ、東京ガスなど社会人のトップクラスでプレーしている選手がいます。話を聞くと『大学4年間ですごく伸びた』と言っていたので、僕も4年後ああなっていないといけないな、と感じます」


【多くの経験、学びの機会がある】


ジャパンウィンターリーグにはNPBや独立リーグ、さらにはMLBのスカウトも顔を見せている。また試合はすべて動画で配信される。選手のパーソナルデータも詳細に伝えられる。「リモートスカウティング」も実施されているのだ。
馬場選手の情報も、経歴やプレーの動画だけでなく、ラプソードなどの計測機器を駆使して打球速度、投球速度、回転数などのデータも配信される。さらにフィジカルデータなども計測される。
ジャパンウィンターリーグの公式サイトには、馬場選手のパーソナルデータとして50m走6.67秒、プルダウン(助走付き投球)142㎞、垂直飛び60.8㎝と言うデータが公開されている。
これまでにない精度で選手の情報が配信されるのだ。

またジャパンウィンターリーグは「試合」「練習」だけでなく「レベルアッププログラム」と言う「座学」も組まれている。

・野球に必要な体を学ぶ
講師:鈴木善雅(骨格改善トレーナー)/山田京介(元独立リーグ選手、トレーナー、ジャパンウィンターリーグ副代表)

・潜在的な身体能力を引き出すための姿勢を作る方法
講師:金子雅明(理学療法士)

・自分を作る
講師:星川太輔(スポーツアナリスト)

こうした「学びの機会」をどのように活用するかも馬場選手にとっては大きな課題だと言えよう。

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