ニュース 2023.03.10. 12:23

【東北高校】佐藤響キャプテン「ヒロシさんの『道徳の時間』、心に響いたバケツの話」


■大切にしている「4つの言葉」


伝統ある東北高校の野球部が丸坊主をやめて髪を伸ばすとか、練習が緩く見えるとか批判の声を耳にすることもありました。自分がたまたま練習を見に来た外部の人間だったとしても「なんじゃこりゃ!?」ってなると思います。でも、やっぱり主役は自分たちですし、「楽しそうにやってるなぁ!」と評価してくれる方も多いですし、批判的な声に対しては、自分たちが結果を出すことによって、良い意味でそれを裏切っていきたいと思っています。



チームのなかで一番大事にしているのはヒロシさんの「道徳の時間」です。みんなも話を聞きながらメモを取ったりしています。
自分が印象に残っているのは「無償の愛」、「一糸乱れず」、「人事を尽くして天命を待つ」、「勝利の女神は綺麗好き」という4つの言葉です。その言葉の意味は、どれも自分たちに欠けていたことばかりだったと思います。この話を聞いて、それを意識するようになってから、日頃からそういう言葉が飛び交うようになって、自分たち=(イコール)この4つの言葉、という感じができてきました。試合中もこの4つの言葉が選手達の口からバンバン出てくることによって、みんなが落ち着いて、練習通りのプレーができるようになったと感じています。

もう一つ、道徳の時間でヒロシさんにしてもらった話で大切にしている話があります。それは、一つのバケツがあって、自分がそれまでやってきた掃除とか、自主練とか、人としての行いとか、そういったものが一つずつ水滴になってバケツに溜まっていって、それが溢れたときに甲子園というものが現実になるという話です。
それが心に染みて、自分が野球をやっている意味とかを振り返るきっかけにもなりました。
道徳の時間は、難しい単語が出てくることはありますけど、分かりやすくて初めて聞く話が多いです。たまにオヤジギャグも出ますけど(笑)。(取材・写真:永松欣也)

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